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お金の代わりになるもの

村にも夏が近づき気温が上がり始めた季節。

オルライトの任期は秋の中程まで。

任期の終わりは近づき残りの時間で出来る事は全てやっていく覚悟である。

その後の事はその日が来てからという話になる。


「フユの財布や学生カバンなんかはこっちに持ってこられるのね」


「そうらしいんだよな、持ってこられないのはこの世界でも再現出来るもんなのかな」


「フユのカバンの中身を見ても、割と学生っていう感じはするわよね」


冬夕がこっちの世界に転送される時に持ってこられるもの。


その基準は分からないが、文明的に大きな影響を与えてしまうものはアウトなのかもしれない。


「財布の中に入ってるのは、硬貨と紙幣、あとはカードが何枚か入ってるわね」


「まあカードは作りすぎない程度にはだけどな」


「このカードってなんなの?おもちゃには見えないけど」


「ポイントカードだよ、ポイントを溜めて金の代わりに支払いに使えるんだ」


「つまりお金の代わりにポイントで払えるようになるアイテムなのね」


冬夕もよく利用する店に限ってはポイントカードを持っている様子。

ネット通販が発達している日本においても物理的なポイントカードが役立つ事もある。


店によっては実店舗で受け取りだけする場合に使ったりするのだ。


「ポイントカードのポイントって買い物をすると溜まるって事でいいのかしら」


「ああ、店によるけど、大体1から10%ぐらいのポイントがもらえるな」


「お店によって還元率も違うのね、やっぱり還元率が高い方がお得なのかしら」


「そもそも10%還元やってる店は少ないしな、ほとんどは1から3%ぐらいだよ」


「大体はそれぐらいなのね、でもポイントっていうシステムは面白いかも」


ポイントカードというシステムは電子の技術が発達しているからこそ成立する。

こっちの世界でやるならポイントカードではなくスタンプカードがいいのか。


その辺は技術力が影響してくるものだ。


「ポイントカードってこっちでも出来ないものかしら」


「そうねぇ、こっちでやるならポイントカードよりスタンプカードじゃないか」


「スタンプカード?ポイントカードと似た感じなのかしら」


「買い物をしたらスタンプを押してもらえて、スタンプが溜まったら買い物券と交換とかな」


「なるほど、それなら割と簡単に作れそうでいいわね」


スタンプカードは買い物の金額が一定金額以上でスタンプを一つといった感じになる。

そしてスタンプが溜まったら一定金額の買い物券と交換出来る。


とはいえその手のものは特定の店だけで使えるものにすると独占されてしまう可能性もあるが。


「スタンプカードも特定のお店でしか使えないとかになると何かと困りそうだけど」


「実際そういうものなんだよな、特定の店舗だけじゃなくて系列店でだけとかはあるけど」


「つまり同じ人が経営する同じ店なら異国でも使えるみたいな感じなのね」


「ああ、だからなんとかの大型スーパーなら違う街の店舗でも使えるみたいな感じだな」


「そういう商売の形態は貴族でやってる人はいるけど、そんなに多くはないのよね」


ポイントカードいうシステム自体が系列店ならどこの店舗でも使えるようなシステムだ。

異世界のこっちではスタンプカードにしても個人店で試験的にやってみる事になるのか。


とはいえシステム自体は面白そうだとオルライトは食いついてきたようだが。


「スタンプカードをやるとなると、いくらでスタンプ一つがいいのかしら」


「そうだなぁ、日本だと500円で一つぐらいが多い気はするな」


「500、意外と高いのね、でも安すぎてもあれだし、妥当な金額なのかしら」


「ポイントカードだと100円で1ポイント、500ポイントで買い物券と交換とかはあるな」


「金額的には難しいけど、スタンプカードをやるとなると500ぐらいがいいのかしら」


金額的にいくらでスタンプ一つにするかは難しいところ。

安くも高くもないとなると、500ぐらいがいい落とし所になりそうだ。


平民でも利用出来る金額に設定するのが無難なところではあるが。


「とりあえずシステム構築とかはすぐに出来そうではあるわね」


「まあスタンプカードならスタンプと台紙があればいいしな」


「あとはスタンプが溜まった時の買い物券の発行ね」


「ああ、その場で発行出来るのが理想ではあるが」


「作ったものを保管しておけばいいみたいな事になるのかしらね」


とりあえずは試験的にやってみようという気持ちではある様子。

スタンプカードにスタンプが溜まったら買い物券と交換が無難なところか。


まずはその辺の用意から始める事になりそうだが。


「でもポイントカードっていうシステムは面白いわね」


「ポイントは使ってこそ意味があるもんではあるけどな」


「それはそうね、使わないと意味がないと」


スタンプカードを作り、それを使って買い物をする人達に試してもらう事とする。

ちなみに500でスタンプ一つ、2000買えばスタンプは四つ押してもらえる。


そんな感じのシステムにする事で落ち着きそうだ。


なおポイントの数に応じて商品と直接交換可能なスタンプもあるらしい。

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