表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/209

村の守り

近いうちにドワーフとの交渉に向かう事で予定を詰めるオルライト。

その一方で村の様子も定期的に自分の足で見て回っている。

住民は少しずつ増えていて、近いうちにさらに増える予定だ。

とはいえ父親の出した条件を達成するにはまだ足りない。


「ふむ、まだ移住希望の人達はいるのね」


「はい、労働環境を整えている事もあり、労働者としての希望も多いようです」


「労働者としての希望ね、ならもう少し施設を増やすべきかしら」


とりあえずそうした移住希望者についてはすぐには無理な話だ。


とはいえ労働者としての希望であるなら寧ろ歓迎すべき人達でもある。


「とりあえず少し村の様子を見てくるわ、執務は終わったもの」


「ええ、お茶でも用意してお帰りをお待ちしていますね」


「お茶…ふむ」


「また何かお考えになっていますね?まあお好きになさればいいかと」


「ええ、それじゃ行ってくるわ」


そのまま村の様子を見に行くオルライト。

エルフ達による野菜や穀物、ダークエルフによる畜産なども着実に整いつつある。


それらが完全に産業になるにはまだ時間がかかるので、まずは最初が出来ねば始まらない。


「ねえ、村で野菜が出来たりするまでどの程度かかるかしら」


「そうですね、野菜の生育は早いので土地さえ問題なければ夏頃には最初の収穫が出来ます」


「そんなに早いのね、あとは安定した生産にこぎつけられるかかしら」


「村で元々育てていたものなどもあるので、品種自体は最初から多く出来そうですよ」


「分かったわ、ならそれについての報告も定期的に頼むわね」


野菜や果物の生育にはそこまで時間はかからないという。

とりあえず虫よけの薬などを散布するという事が前提でもあるとのこと。


その薬はベル達に成分を伝えてあるため、すでに生産体制が出来ているとか。


「畜産も少しずつ進んでいるのね」


「はい、元々村にいた牛や豚を使わせてもらえているので助かってます」


「それの他に養鶏とか養蜂まで手を付けたの?」


「ええ、鶏は村に元々数がいましたし、養蜂の道具は頼んで作ってもらいました」


「だとしたらはちみつも産業に出来そうね、嬉しい想定外だわ」


元々村で育てていた牛や豚、鶏を使わせてもらっているという事らしい。

なので思っているよりも早く数が増やせそうで、とりあえずは安心という感じだ。


さらに養蜂もやっているとの事で嬉しい想定外とも言える。


「ある程度の安定した数になるまでどの程度必要かしら」


「そうですね、食肉用だと野生のものに比べて成長が早いので最低でも夏の終わり頃かと」


「分かったわ、なら一年目は安定させるのに使うから、二年目から本格的にいくわよ」


「分かりました、あと今は村の施設を借りていますが、ある程度大きい施設を頼めますか」


「分かったわ、それについてはマグルと大工の人達に頼んでおくわね」


施設は今より大きいものがあった方がいいのは事実。

それについては手の空いている大工やマグルの関係者に依頼しておく。


畑や施設などは少しずつ土地の拡大に合わせて増やしていく事に。


「ねえ、バルカ、村の警備とか守りってどうなってるの」


「警備とか守りですか?一応自警団がいますが、会ってるもんだと思ってました」


「…そういえば自警団って村人だから、普段は武装とかしてないのよね」


「ええ、なので村の人達の一部が何かあった時には武装して当たる事になってますよ」


「なるほど、なら今はまだいいとして村が発展したらもう少しちゃんとした守りがいるわね」


今はまだ自警団で足りるが、将来的にはもっと大きな守護者が必要になる。

とはいえ流石に国に兵士や騎士を出してもらうわけにもいかない。


私兵を雇うのもいいが、ここは国の北にある領地なので別の何かを考える必要がある。


「今はいいとして、将来的な守護者を考えておくけど、国には頼めないし、何かないかしら」


「そうですね、すぐの話でなくていいならパラストブルクと聖宮騎士団はどうです?」


「パラストブルクの聖宮騎士団?」


「はい、パラストブルクは国とは別に騎士団を抱えていて、それが聖宮騎士団です」


「なるほどね、なら検討の候補に入れておくわ」


とりあえず聖宮騎士団を検討しておく事に。

すぐではないが、いずれ必要になる守護者としてその力を借りる事になりそうだ。


ただ村の自警団でも盗賊など賊程度なら返り討ちに出来るので急ぐ話ではない。


「とりあえずいろいろ安定させるのが最優先かしらね」


「産業が安定してくればあとは土地の拡大や施設や住居を増やしていく事に専念出来ますね」


「ええ、まず一年目はほどほどに広げつつ本番は二年目からよ」


まず一年目は安定を最優先に勧めていく。

そのために産業作りのための交渉や、土地の拡大、施設の建設が最優先だ。


二年目から本格的に村の発展に着手する事とし、そのための下地作りを進める事に。


計画はまず下地を作り固めていく事となる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ