表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
123/210

革製品を考える

季節は移りゆき夏が近づきつつある暖かな季節。

そんな中でも仕事を休むわけにはいかないのが領主の辛いところである。

そして冬夕の身につけているものにまた何か興味を示した様子のオルライト。

それは何かというと。


「ねえ、フユの靴とか財布って素材はなんなの?」


「素材?また何を聞いてくるかと思えば」


「以前それなりにいいものを使ってるって聞いたから」


冬夕も財布は入学祝いに親からもらったそれなりにお高いものを使っている。


また靴なんかは学校指定のものではあるが、決して質の悪いものでもない。


「靴とか財布の素材って割といいものよね?」


「あー、靴は革靴だよ、財布も入学祝いに親からもらった革の財布な」


「革?レザー製の靴とか財布って事かしら」


「まあそんなとこだ、あたしの世界だと革製品って基本的に牛革だしな」


「牛革?牛の革っていう事かしら」


冬夕の世界では革製品といえば多くは牛皮や合皮である。

物によっては他の動物の皮も使うものの、財布や靴は基本的に牛革である。


合皮の製品は割と安いものだが、牛革は基本的にお高い傾向にある。


「牛革って事は牛を屠殺して革を取るとかそういう事なのかしら」


「そこまでは詳しくないけどな、まあ革を作る用の牛はいるんじゃないか」


「なるほど、牛革ね」


「まさか革製品を作り始めるつもりじゃないだろうな」


「やってみる価値はあるかなと思ったんだけど、一般的な皮のブーツとかより質はよさそうだし」


こっちの世界にも革製品は当然ある。

とはいえ基本的に革の製品というのは安いものであり、貴族などには向かないものだ。


高級な革製品と安物の革製品に二極化されているのが革製品の事情なのだとか。


「革製品自体はあるんだけど、牛革の靴や財布の質はかなりよさそうに見えたから」


「まあ確かにお高いもんは職人が手作りしてるとは聞くしな」


「そうなの?やっぱりいいものはそういうものなのね」


「あと安物の革製品って言うと基本的には合皮だよ、牛革はどっちかって言うと高級志向だ」


「合皮、そういうものもあるのね」


安い革製品は基本的には合皮で作られている。

とはいえそれでも簡単に壊れるような作りにはなっていない。


大切に使えば100均で買ったものが20年戦士になったりするのだ。


「それで合皮ってどちらかと言えば安物の革製品に使われるのよね?」


「そもそも合皮ってのは革じゃないぞ、布なんかに樹脂を張り付けて作るもんだ」


「つまり合皮っていうのは革に見せた偽物の事なのかしら」


「ああ、革そっくりに似せて作られた製品が合皮だな、安い革製品に多いぞ」


「なるほど、合皮って革そっくりに作った布製品みたいなものなのね」


合皮とは主に布などに樹脂を塗ったり貼ったりして作る革そっくりのものだ。

つまり動物の皮が一切使われていないものを合皮と呼ぶ。


英語でも合皮はフェイクレザーなどと呼ばれていたりもする。


「でも合皮、それはそれで面白そうね」


「本当にいいものは本革なんて言われてるな」


「本革、合皮、フユの世界は面白いのね」


「あと本革そっくりに作られた人工皮革なんてものもあるな、これは本革と遜色ないぜ」


「へぇ、偽物ではあるけど本革と遜色ない人工皮革、なるほど」


ちなみに合皮は基本的には革製品ではないからこそフェイクレザーとも呼ばれる。

100均で売っているような財布は合皮である事が多い。


合皮は安い製品の代表的な素材とも言える。


「つまりは今フユが使ってる靴や財布は本革なのかしら」


「そうだとは思うぜ、靴は学校指定のもんだから違うかもしれないけど」


「本革は高級品、合皮は安いもので量産品なんかに向く、なるほど」


「まあ分かるのはこんぐらいではあるけどな」


「でもそれならその気になれば作れそうね」


オルライトもそんな革製品に興味が湧いている様子。

本革は流石に厳しいかもしれないが、合皮は作れなくはないかもしれないということ。


リーズナブルな財布なんかを作ればそれはまた庶民には嬉しいものともなる。


「合皮って布の上に樹脂とかを塗ったり張ったりして作るのよね?」


「ああ、だから偽物の革、フェイクレザーなんて呼ばれてたりもするな」


「なるほど、安物の革製品は普及こそしてるけど、小物には使われてないし」


「実際合皮は安い財布なんかによく使われてたりするからな」


「量産品向けの素材っていう事なのね」


合皮はフェイクレザーの名の通り革ではない。

いい革製品は本革であり牛革である事が多い。


本革の製品はお高いだけあり長く使えるものも多い。


「とりあえず参考にはなったわ」


「挑戦するのはいいけど、スケジュールは考えろよ」


「そこは大丈夫、問題ないわ」


そんな話から合皮を作れないかという話を持ちかけにいったという。

安物の革製品は臭いが染み付きやすいという欠点もあるのだとか。


ブーツなどではなく、安価な財布などを作ろうというのがオルライトの考えだ。


そこはヴィクトリエルに相談してみる事になったという。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ