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神華牡丹学園物語  作者: 瑞目叶夢
九十九の心人に無し
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食べる者

カニバリズム表現あり

転校生が来るのは来月の6月に入ってかららしい、その間の真望は普通に見えるがいつもより6人組ではなく他の生徒と遊ぶのが目立つように思う


6人での昼食もさっさと食べて、予習するなど言ってすぐに教室に戻ってしまう




「なんなのさ真望!!」




思わず千李が逃げる真望を捕まえる




「何のことだい?」




焦ることせずいつもの様な笑顔で聞いてくる真望に千李はまたイライラを募らせる




「何のことだい?じゃないよ!なんで最近僕らを避けるのさ!」




少し真望は固まるがすぐに切り返してくる




「そうかい?いつも通りだろ?」




呆れるように言う真望に千李は食って掛かる




「最近朝も先に登校してるし!あんまり僕らと一緒に居ないじゃないか!」




「朝は最近早起きでね、刀の訓練をしているんだ、一緒に居ないのはわからないが、俺の交友関係が広いのを知っているだろ?君らは親友だが友人との関係も大切にしなくてはね!」




うっと千李は詰まるが次のカギを出す




「じゃぁ最近さっさとご飯食べて教室とか部屋にこもって勉強するのは?去年はそこまで真剣に勉強してなかったじゃないか」




それにも真望は迷わず答える




「千李君、俺の目標は淡金銀だ、なのにまだ銀だろ?去年より頑張るのは当り前さ、目標が高いからね!」




これにも千李は言葉を詰まらせるが何とか言い返す




「でも最近は教科書の同じところを繰り返し見てるじゃないか」




「予習復習は大事だ。まだ来年の教科書は買っていないしね、復習して確実に物にしなきゃね」




さも当たり前のように真望は言う、


もう何を言えばいいか千李はわからず拳を握る事しかできなくて、思わず手が出そうになるも、優しい手に拳が包まれて、振り返れば、美羽が他を握って厳しい目で首を振る




そして千李の代わりに影姫が真望に言葉をかける




「真望君、私達には話せない事なの?」






そんな影姫に真望は笑う




「何のことだい?みんなおかしいぞ?」




そこに真望を呼ぶ声が聞こえる




「あぁ悪い、呼ばれたからもう行くよ、じゃあね!」




そう言って真望は他のクラスメイトに呼ばれて教室を出て行った。




その日は他の友達に誘われたからと昼食も別のところで取っている真望を見て女子が話し出す




「やっぱりあの日からだよね」




癒澄が真望を見ながら口にする




「真望君は楠州に住んでいるのよね」




影姫の言葉に美羽が頷く




「楠州と言えば乱歩家の住んでいる島があるはずよ、もしかして・・・・」




美羽の言葉に千李が首をかしげる




「乱歩家と関係があるって??でも乱歩は純血だろ?家庭教育で華無の学校には通ってないはずだろ?」




それに岸雄が頷くのに深瑠も同調する




『乱歩家はその力の危険性の為に島から出ないで学んでいたはずよ、島は隔絶されていて華無は入れないはずだし』




それに影姫が首を振る




「それが本家のどの子かが一般学校に入ったって噂が流れてきたんです、もしかしたら3男の煤煙(ばいえん)が一般学校に入っていたのかも」




「煤煙について何か知れないかなぁ」




影姫の説明を聞いて癒澄が頭を抱える




『あら、じゃぁ乱歩家の分家の子にでも聞く?』




「「「「え?」」」」




全員が深瑠に視線を向ける




『いるわよ、小等部に、早期覚醒した乱歩家の子』




その情報に全員食いつくのだった。




その日の帰り、千李達は氷綺の案内で小等部の藤狐の寮に行く


もちろん氷綺には事の顛末を説明して、快く承諾してもらい藤狐と青龍寮の2階部分、藤狐寮の中に案内される




その談話室に入ると数人の子供達と焔が本を読んでいる、そして部屋の隅の方で薄紅色の髪の男の子と黒い髪の女の子が仲良く話していると言うより女の子が男の子に一方的に話しているようにも見える、王家の子が何で藤狐にと見ていると、男の子が突然ハサミで指を切り落として女の子に渡す




「な!何してるんだよ!」




千李が思わず叫ぶと周りが千李達を見るもちろん薄紅色の男の子と黒髪の女の子もそっちを見るが、女の子はさも当たり前のようにその指を口に入れて咀嚼する




「た、食べるの!?」




あまりに信じられない光景に周りなんか気にすることもできない


6人が固まっていると周りがくすくすと笑う、


6人が困惑していると男の子がさっき切った指を見せるがそこには綺麗な指がある




「超再生の無感覚王子って本当にいたのね」




美羽の言葉に後ろを見れば他の4人も引き気味に見ながらも何か納得する




「超再生の無感覚?」






千李が大きな声で言えば僕だよ、と男の子が言う




「僕の名前は牡丹紅鷹(ぼたんべにたか)超再生の神華で無痛覚の切り花だよ、だから」




そう言って紅鷹は指をかみちぎる、かみちぎった瞬間に血が出てきて元の指の形を形成する




「自分で体食べちゃうから3歳からここに居るよ、知らない人が居ても仕方ないかもね、母さんもあんまり人前に出れないし」




自分の指を咀嚼しながらそんな事をいう物だから話に集中できない、無痛覚だからって自分を食べたりしないでしょ!!!




顔が引きつって何も言えないでいると氷綺が二人を注意する




「紅鷹くんも未食無(みくな)ちゃんも外部の人が来たらお食事しちゃダメって言ってるでしょ」




氷綺がそう言うと、黒髪の未食無と言われた女の子が紅鷹に引っ付きながら話す




「だぁって未食無お腹すいたんだもん、椅子とか食べると怒るじゃん」






椅子?????と5人は頭にはてなを浮かべる




「だから飴を貰っているでしょ、それを食べなさい」




「えー--咀嚼したーい」




「未食無ちゃん、」




氷綺がジッと見ると未食無は小さくなる






「わかったよぉ」




そう言って未食無は飴を食べだしたのだ






「ごめんね、みんなびっくりしたよね、この子だよ、乱歩家の分家の子、乱歩未食無ちゃん」




氷綺が紹介すると未食無がはーいと手をあげながら答える




「悪食の未食無だよー、未食無が食べれない物はないんだー、よろしくねぇ」






にたぁと笑う顔はなんとなく雪悠に見て薄気味悪く感じていると、




未食無が目を丸くしてからまたニタァと笑う




「あー、未食無の親戚だぁ、何しに来たのぉ?」




「は?え、僕?」




千李は自分を刺して言う




「そうだよぉ、知らないぃ?未食無のおじいちゃんは君のおじいちゃんの弟なのぉ」




なるほど、それで乱歩家に清家の影が見えるのかと千李は納得した。




「もしかしてぇ、煤煙たちのこと?」




未食無に言い当てられて千李は思わずそのまま聞く




「どんな人か知ってるの?」




千李がそう言うと未食無が手を出す




「え?何?」




ニコッと未食無が言う




「教えてほしかったらぁ、おいしい物ちょうだい♪なんでもいいよぉ」




4人は目を合わせる、食べ物なんて持ってきていない、どうしようと悩んでいたら


影姫がハッとして鞄をあさってガラスペンを取り出して未食無に近づく




「え?影姫?何しようとしてんの?」




影姫を止める間もなくその手にあるガラスペンを未食無に渡す




「これでいいかしら?」






未食無は満足したようにそれを受け取る




「せーかーい、お菓子とか出して来たら、手を食べちゃうところだよー、ありがとぉ♡」




軽く言う未食無に千李達はゾクッとした。危ない、お菓子を出すつもりだった。






「えーとねぇ未食無はぁ7歳で顕現したんだけどねぇ、それまではぁ、本家で見習い子だったのぉ」




聞きなれない言葉で千李が首をひねる




「見習い子?」




「未食無はぁ力があるってわかってたからぁ顕現するまでぇ本家でお勉強してたのぉ、乱歩家はねぇ、力が無い子はみんな下働きだからねぇ本家とかぁあんまり関係ないんだぁ」




「何それ、時代遅れすぎないか?」




千李がそう言うと未食無はケラケラ笑う




「だよねぇ、けど乱歩はぁ基本的に学校に通う以外は島の外に出られないからぁ、お家ルールの凝り固まった村が形成されてるんだよねぇ、だから仕方ないんだぁ、乱歩の血は基本的に外に出しちゃだめだからさぁ」




「なんでダメなの?」




千李の疑問に全員が固まり未食無が噴き出す




「お兄ちゃんマジでわかんないのぉ?」






「え、なんだよ」




笑い出す未食無に引いて後ろを向けばみんな呆れた顔をしている




「えぇ?」




一際大きなため息を美羽が吐いて言う




「千李、乱歩家の特徴は?」




「え?そりゃ危険神華の華人が・・・・あ、」




そこで千李は気が付く




「なるほど、危ない神華が外部に漏れにようにか」




すっきりしたように言う千李にまた美羽が特大のため息をつくのだった。




「お兄ちゃん面白ーい、いいよぉ、軽ーくと思ってたけど詳しいことも教えてあげるよぉ」




未食無がそう言って話し始める



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