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神華牡丹学園物語  作者: 瑞目叶夢
1章華人の不安と仇の顔
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山男は

解散したあとから岸雄は護衛を付ける、だが、護衛の人達が、校長と話すので少し待った。そして護衛の人達が会議室から出ると同時に警察が入って行った。

気になるところではあるが、もう遅いからと6人は寮に返されたのだった

そして翌日、6人は学園図書館にいる、学園図書館も世界図書館に引けを取らない品揃えではあるし、たまに卒業生が置いていった本も発見されるので藤の会についてのものを置いていないか探しているのだ。

実際は世界図書館に行きたいが、外は危険だと学園外に出ることを禁じられているので大人しくするしかない。


そんな中、美羽は、ふと、岸雄の護衛として付いている二人に疑問を投げかける


「そう言えば昨日の会議内容なんですけど、先生達や私達はともかくなんで他の人たちは馬堅君が家に居るのを知ってる感じだったのは何でですか?確かに馬堅君は金曜になると帰省届を毎週出してましたけど、でも理事会とか桜州警備隊とか人魚守の人達が把握してるわけ無いですよね」


それを答えたのは気のいい人魚守りの甲泉(こうせん)だった。


「人魚守は、把握していたよ、彼は一応保護対象でもあったからね、警備には知らせてなかったけどそこのとこどうだったんだい?」


そう話しかけられる警備の若者は高天(たかあま)、会議では硬派なイメージだった。


「んー?上司がさーなぁんか知ってたよぉ、俺さー半純血だからあの人に気に入られてなくてさー?それ以上聞いてないんだよねぇ、あーでも校長と話したんだけどさぁ、上司とー猫炎様とー千頭だっけぇ?あの禿のーあいつー、マークするんだってさぁ」


とまぁいつも眠そうで、こんな調子で話すので本当に護衛ができるのか、正直不安な面々である


そこで真望も疑問を口にする


「そう言えばなぜ警備隊なんです?警察もいますよね」


それには高天が答える


「あーそれねぇー、基本的にさぁ警察が捜査するんだけどー桜城、学園医療塔に関しては警備隊の仕事だからぁ、責められて責任問題になりたくなくて無理やり会議に入ったんじゃなーい?校長を嵌めようとしてたしさー、君らに潰されたけどー、いい気味だよねぇ」


「く、腐った大人」


岸雄は、不機嫌になって言う


そんな話を聞きながら千李は文字の世界に疲れて、妖怪図鑑を見ている

どうやら卒業生の手の物のようで、実際に会った事のある妖怪をまとめている、妖怪ひとり一人の言葉も書いてあり、全部手描きだが描写が細かく絵がリアルで面白い、パラパラとめくっているとあるページが目につく、小山男について書かれているページ、小山男は敍樹がよく歌ってくれていた、わらべ歌に出てくる妖怪だ小山のような背中でいつも寝ている、そのページをよく読むと、

【小山男は世界に3人だけで、桜州に保護され、成長して今では山男になっている】とある


「ああ!!!!!!!!」


千李が大きな声を出すとみんなびっくりしてそっちを見る、そしてスパーンと、頭を叩かれる、振り返ると司書さんが居て指を立ててシーー!っと言って怒っている、千李が小さくごめんなさいと謝ると司書は、また書見台に戻って行った。


「千李?何か見つけたの?」


そう言われて千李は、小山男のページを開いてその図鑑をみんなに見せる

そのページを見て美羽が嬉しそうに言う


「小山男!懐かしいわね、よく敍樹さんが歌ってくれてたっけ、それでこの図鑑がどうしたの?手描きみたいだけど」


美羽の言葉に千李は、ココと例の一文をしめす、


「この人、実際にあった妖怪をまとめてるみたいなんだ、で、ほら!」


例の一文を見て、みんなびっくりする


「この人、山男にあったことがあるってこと?」


癒澄が驚きを口にする


「これはいい発見だよ千李くん!だが三人か、確か桜州には(えんじゅ)の森を合わせて山が5つだな」


それを聞いて甲泉がどこからか桜州の地図を出す

挿絵(By みてみん)


そして赤い駒を槐の森とある一か所に置く


「確かに桜州の山は5つ、内3つは場所が定まっていない、街の近くにあることもあるし妖獣森に3つ固まってあったりもする、動かないのは桜城の居石山すえいざん)と槐の森の槐山だけだ、つまり槐山と居石山を除けばあとの3つに絞り込めるな、問題は今どこにあるかだが」


初めて見る桜州の地図をみんなまじまじと見る、美羽が驚いたように言う


「こう見ると妖獣森って大きいんですね!島の4分の2は妖獣森でその中心に桜城がある感じですね」


そこで高天が付箋をペタペタと地図に貼る


「今でかい山があるのはここと、ここと、ここっぽいよーここ3日で動いた山は無いみたいねぇー」


全員びっくりする


「警備隊は、山のことも管理してるんですか?」


その影姫の問いに高天は手を振る


「んぁ?違う違う俺飼い人の神華なの、妖獣とか動物と契約して使役できんだねぇ、で、動物と思念を共有できんだけどぉー、使役してるカラスの情報だとーここの3ヶ所にあんだってぇ、まぁ問題があんだけどねぇ」


千李はこの間の抜けた喋り方をする高天が実はすごい人なのだと思った。

だが問題とは?その答えは直ぐに出た


「ここさぁ、確か幻覚森でさぁ妖怪の里が入っちゃうんだよねぇ、

だからこの山には入れないねぇ妖怪里は立入禁止だからー」


高天の言葉に千李は、驚いた


「妖怪の里まであるの?」


千李の驚きに人魚守りが笑って答える


「妖獣森には隠された里があるんだよ、人魚守りの里もその中の一部なんだ

妖獣森には幻覚森(げんかくもり)急成森(きゅうせいしん)、呪われた森、精霊の森など4つの森がある、その森のどれもが場所を特定できないから全て合わせて妖獣森と言われてるんだ、そして、その森の中を山男は進んでいるわけだね」


その答えに真望が質問をする


「もしかして山男が移動するから場所の特定が出来ないのでしょうか」


「おーおーあーたーりーあいつらさー地形変えちゃうんだもんねぇ」


高天は、図鑑の一文を指差す


「山男は、地面の中を這って移動する、地形は山男の体に合わせて変わる、だからー森の中道も土の道だって、この図鑑良くできてるよねぇ、山男の話とか、おとぎ話の妖怪って思われてて一般人知らないのにさー、よくあいつらの頭見つけたよねぇ、まぁさぁーとりあえずーもともと地形が変わったり惑わされてり危ない目にあったりするような森があるのにさらに地形変化の妖怪が居たらさぁ場所特定とか難しいわけよぉーまじ困るよねぇ」


そこで癒澄がはっとする


「あ!それでこの前、道路が山道になってたんだ!山男のせいだったんですね!

あれ?でも小山男の背中って言う童謡は確か小山男は、立ってましたよね?」


それに説明したのは、図鑑を熟読していた美羽だった。


「小山男の時は体が軽かったみたい、でも山男になってからは体も重いし地中から出て入る作業が大変だから地中を進んだほうが楽なんだって」


それを聞いて全員が納得する、そして岸雄が甲泉と高天に言う


「二人がそんなに知ってるってことはもう大人たちはその山を調査してるって事ですか?」


甲泉は、困ったように言う


「それがねぇ、族長の貝座様も扉の場所が特定できないんだよ扉の場所も山男の気分で変わるらしくてね、警備隊と警察は今調査してるのかな?」


高天は首を振る


「んー、今見た感じ乗り出して入るけど森に惑わされて進んでないみたいだねぇ、烏情報だと、一つは幻覚森、一つは呪われた森、一つは急成森にあるみたいねぇ、

あ、ありゃー、あいたぁ」


高天の言葉でみんな首をかしげる


「高天さん何かあったんですか?」


「んー?呪われた森で同僚が3人石になっちゃったみたいねぇー、みんな撤退してるわぁ、幻覚森と急成森に関しては少しずつ進んてる感じだねぇ幻覚森の幻覚作用もきついけど急成森の急成長で地形変わるのでも手こずってるみたいねぇぐるぐる回ってるわぁ」


あらあらと呑気に言う高天と違って他の面々は顔を引きつらせ、地図を見る

そこで影姫が疑問を口にする


「そんなに大変なのに森によく道を通せましたね」


それに対して高天がまた呑気に答える


「あーそれねぇ、家さぁ、代々使役系の神華が生まれるんだけどぉ、確か精霊を使役できた人がいてー、精霊に道を示してもらって少しずつ切り開いたんだってぇ、今もぉー俺の親戚達が道案内してるみたぁい、まぁそれでも迷ってるから俺の鳥とか精霊達向かわせてるけど、無視されてるんだよねぇ本当にプライド高いよねぇ」


高天の言葉に真望が問う


「プライドが高いとはどういう事でしょう?高天さんが半純血だからですか?」


高天は、なんともないように言う


「飼人は、普通ぅ、動物なら動物、妖獣なら妖獣、精霊なら精霊、虫なら虫しか使役できないんだけどー俺ぜーんぶ使役できるしー10体以上使役できるからぁーうざがられてんのー半純血のくせにーて、笑うよねぇ」



それを聞いて岸雄が高天に身を乗り出す


「じぁ!じゃぁ!た、高天さんがい、居れば!僕らも、も、も、森に行け、いけるんですか!?」


高天は、呆れた顔をする


「そりゃ俺は当代最強の飼人だけどさぁ、君に無茶させないのが俺の仕事なんだよねぇ、情報は、あげるからぁ、調査は大人に任せなよー、一応俺の使役してる奴らにも調査させてるからさー、病み上がりなんだから大人しくしなさい!」


そう言って高天は、岸雄の頭をぽんと叩く


「で、でも!」


岸雄が食らいつくが甲泉に、止められる


「わかってるよ、早く助けたいんだよね、でも急いては事を仕損じる、君の腕の骨が完璧に完治するのには2日はかかるのだろう?そんな、不安定な状態で妖獣森に行くのは危険だ、それに君達が見つけた選定の扉、もし、半人魚の家の扉がそれに変えられていたら簡単には入れないはずだ、とりあえず君の腕が完治したら僕らの監視のもとで世界図書館の闇術の図書に入れるように手配するから我慢してくれるかい?」


甲泉にそう言われて岸雄は、悔しそうに頷く、そこから全員で学園図書館をくまなく探すが、有力な情報は得られず、妖怪図鑑の山男の項目だけ、コピーしてる帰ったのだった。


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