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霧ノ宮  作者: クサナギカナデ
6/16

6

 二人は姫に連れられ最上階までやってきた

 ここに紀平は居る

 

「よくぞ参ったな、頭を上げよ」


 二人はその圧倒的な威圧感になかなか頭を上げられずのいた。

 

「紀平様、もう少し抑えていただければと」


「おお、すまんの。最近は気の張ることが多くてな」


 紀平がそういったとたんふっと身が軽くなったように感じた。

 そうして誠之助は初めて自分の父親の顔を見た。

 

「お初にお目にかかります、霧ノ宮誠之助です」


「お初にお目にかかります。霧ノ宮家一六代当主、霧ノ宮藤次です」


「ふむ、藤次。お主わかっておるのか、当主を名乗ることの意味を」

 

「はい、前当主にも承諾いただいております」


「ふむ、そうか。相分かった。それでだ、戦はもう始まっておる。さっそく前線に行ってもらおうと思ったのだが

 その前に、一つやってほしいことがある。まずはそれを頼む」

 

「「はい」」


 こうして霧ノ宮兄弟と紀平との初めての面会は終わった。

 

 


「で、俺たちはどうするんだ兄ちゃん? 」


「うーん。どうやらこの良晏寺に行って巻物を貰ってくるみたいだな」


「良晏寺って何処にあんるんだ」


「良晏寺は愛純峠の先見える寺よ。今回は急ぎで行ってきなさいよ貴方達」


「急ぎなのか? 」


「いや、そんなことはどこもにも書いてないが」


「書いてなくてもそうなのよ。貴方達やる気あるの? 」


「よい、岬。お主ら、その命令が誰から出ているのか分かっておらんのか。

 それにいちいち急ぎだなんのと書いたりはせぬ。戦は始まっておるのじゃ、理解せい」

 

「わかった」


 やけに物分かりのいい。つねにそうしておれば可愛いのに。

 

「どうやって行くんだ」


「地図をやる。それを見れば大丈夫じゃろう」


「そうか、じゃあ早く地図をくれ。さっさと終わらしてしまおう兄ちゃん」


「そうだな、巻物とって来るだけだしな」


「お主らな。まったく。岬、はよ地図を渡してしまえ。」


 そう言って渡された地図をみて藤次は思う、山賊は出るのか?




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