火山隊長は美人さんなのです!
自転車を出して銀座へお買い物に行っていたあいだに、こちらの町ではアメアラレが降って道端のハムストリングスの低木がなぎ倒されてしまったようで、帰ってきてびっくりしたんですが、それはこっちのこと。なににつけても平和な街のみなさん、いかがお過ごしでしょうか。
さて、今日は、サラセニア火山隊長の容姿についてご紹介しとこうと思いまして。
私、つねづね思うんですが、見た目って大事なんですよね。昔はね、こんな町でも、やれ家柄だ牡蠣殻だ真胡麻がらだってぎゃあぎゃあといわれていたんですが、そんなのはもう時代遅れで、今となっては見た目なんです。
小説なんてのは特にそうで、ストーリーやら教訓やら、どうでもいいところに目をとられて、頭のなかに活動写真が浮かばないっていうことになったら、じゃあなにが楽しいの、って思いますでしょ。
ってなわけで、今日はサラセニア火山隊長の容姿について、絵描き歌の要領でお伝えしますんで、紙と絵の具と釉薬の用意、よいですか? よいですね、では、いきますよ。
まず、お近くのパスタのお店へ向かって歩いてください。その途中に、貼り紙のしてある電信柱はありますか? ドッテテ、ドッ。あったらそこを右に曲がって直進。近くの駅から電車に乗ります。で、ここだ! と思って降りた駅にでかでかと貼ってあるポスター、ありますよね。そのポスターのモデルさんと、あなたの幼馴染みのうちいちばんダンディでハンサムなやつの見た目を足して撹拌して、ちょっぴりアサリの艶かしさをプラスしたイケメンくんビジュアル……もうおわかりでしょう、彼の恋人としていちばん似合いそうな女性を想像してください。……はい、できましたね。それが、このお話の主役も主役、サラセニア火山隊長の見目麗しきお姿なのです。
さあ、イメージできました? できなければ、カバネルの絵の美女でも想像するがよろしい。クレオパトラとかね。