サラセニア火山隊長どの、真っ昼間っからアンニュイの巻
さてさて。そんなこんなで、稀代の奇怪惑星「しとろんろん」によって辛くも窮地を脱したハンマーヘッドシャークのギンちゃんは、大好きなシャルダンのエイを眺めながら、「ひらめいた! 僕は画家になるっ!」などとのんきなワルツを奏でているのでございますが、平和だった街のみなさんはいかがお過ごしでしょうか。
そうそう、例の悪名高き三姉妹、シズカ・ジュリナ・みーたんのシジミ三姉妹のその後ですが、読者のみなさんにもその悪名高き生態が割れてしまったというんで、そそくさと御御御付に乗り込んでオルニチンの里へとトンズラしてったってわけなのです。なので安心してタピオカドリンク飲みながら読んでくださいね。
タピオカドリンクといえば、本作の主人公、サラセニア火山隊長です。そろそろ復帰してもらわないと、平和だった街の読者さんがタンクトップ切り裂いて怒りの音頭をダンスしてしまいますからね。そんなことされたら、ダンスホールも能楽堂もめちゃめちゃになっちまいますってなもんです。
ちょうど彼女、うるわしき足首をふたつも有するサラセニア火山隊長は、今しがた青髭のボルボックスの酋長をこてんぱんにして「暴れるゴミ」係のネギノハシくんにわざと素っ気ない態度で渡したところなのですが、今は最近もらったという自身の肖像画が貼りつけられた本作の目次ページ下部を眺めながら、さながらナルキッソスの美貌を眺めるエーコーのようにうっとりしたカンバセで、のんきにタピオカドリンクを頬張っているってようすなのです。つまり、真っ昼間っからアンニュイさんなのです。
ってことで、次回からは我らがサラセニア火山隊長が主人公業に復帰しますんで、読者のみなさんにおかれましてはごきげんようお過ごしのうえお待ちいただければこれ幸いと、作者も語り部もギンちゃんも、タンクトップのイチジクどもも喜びまする。
ではまた柴又ダークマター。




