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ハプニング

朝一の八百屋を目指して走るリゼは、通り過ぎる1人の

男がなにかを落とすのを見かけた。

気づかず通り過ぎるので慌てて落とした物を拾うと、それは指輪だった。

しかも、サファイアでできた高そうな指輪である。


ーなんてもの落としてんの、こいつ

落とした男を追って返してあげようと思ったのだが、すでに見当たらない。

普通は平民が持つことができない、すなわち貴族階級のものだってことをすっかり忘れて追いかけた。

指輪を落とした男は確か金髪だ。下町で金髪は割と

目立つからすぐ見つかった。


「おーい!落とし物だ!」


声をかけた男はゆっくり振り向いた。

一瞬言葉を失った。さらさらと流れる輝く金髪、すらりとした鼻梁に深い蒼の瞳と薄い唇、顔立ちや体躯が恐ろしいほど美しい男だ。

だが、私が言葉を失ったのは違う理由だった。

男は前世の婚約者だった王族に瓜二つで、悪い夢を見ているのだろうか。

言葉を失っているリゼに男は近づいて来た。


「落とし物って言いましたか?」


声を掛けてきた男の声で、我に返り

指輪を男に渡しすぐさま走り去る。

男がずっとこちらを見ていることに

気づかずに。


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