解ける核
昏き混沌が奏でる終焉
一寸先も見えぬ世界
刹那、微かに薫る眩い閃光
その泡沫の如き酩酊を
「希望」と名付けたのは
果たして誰だったのか
甘美な瞬きは
名を得るより早く闇に溶けた
残されたのは
無限の沈黙
既にそこには光も闇も無い
否、もとよりそこには何も無かった
それでは
あの時の「希望」は
果たして何だったのか
今となっては
本当にそれが存在したのかさえ明らかではない
どこまでも一様な世界に
つまらない深淵に目が眩んだだけかもしれない
しかし
いくら存在を証明出来ずとも
そこには確かに希望が、光があったのだ
求めても届かず
拒んでも消えず
堂々巡りの中で希望の幻想は明滅を繰り返し
やがて光に溺れた愚か者は
終には煌々と輝く自分自身に気付くことなく
深い「闇」の中に溶けていったのである
ここに目を通してくださったことに感謝申し上げます。
何か本文から感じるものはありましたか。
体中がむず痒くなるような感覚を覚えた方は、きっと私と通ずるところがあるでしょう。
ただの詩ではなく、私の語彙力で雰囲気や流れを崩さずに言葉を選べるかを試した内容です。
「ここの表現はこっちの方が好き」といったお言葉を頂けると幸いです。