題8話、激動、鳳凰の間。
学生達のパーティーが始まった。
女の子が少ないから、遠藤真美率いるG-7sの回りに、野郎共の輪が出来る。
G-7sのメンバーは、心得た様に、野郎共を軽くあしらっていく。
やがて主催者の芦田晃一が、満を持して、登場した。
パーティーは、極めて粛然と始まった。
芦田晃一がセレモニアとして、マイクをにぎり、開会を宣言する。
乾杯!
ビールの入った、グラスを天に掲げて、開会を祝った。
直ぐに、ナンパ目的の談笑が始まった。
遠藤真美率いる、G-7sの回りには、ナンパ目的の野郎等が、ウンカの如く集まった。
佐竹一成や前田敏樹は、直ぐに追い払いたかったが、パーティーの始まる前に、釘を刺されていた。
パーティーが最高潮になるまで、手出しはダメよ!
どうやら、何か企んでいるらしい。
G-7sの回りには、野郎等が入替り立ち代わり、ヤレ、メアドの交換やら、TELの交換やら。
もっとストレートに、このままホテルに時化込まないか?と、誘って来る奴もいたが、G-7sの面々は馴れているのか、軽くあしらっていた。
やがて真打ち登場、主催者の芦田晃一が、遠藤真美の下へとやって来た。
芦田晃一は、いつもやっているのだろう、甘言麗句を使って、遠藤真美を我が褥に誘おうと、野心満々だ。
ここへ来て、佐竹一成の堪忍袋の緒が切れた。
芦田晃一の胸ぐらを掴むや、背負い投げヨロシク、宴の席の真ん中に投げ飛ばした。
前田、堀田。構うこたねぇ!遠慮なくやっちまえ!
舞踏会場は、一気に武闘会場になった。佐竹と前田は、会場にいる野郎等を柔道の技を駆使して、なぎ倒しにかった。
パーティー会場が、阿鼻叫喚の地獄へと掛かった時に、遠藤真美は堀田健一をそっと連れ出し、その会場を後にした。
サエコ!後頼むわね!
任しといて!
会場奥にいた、G-7sのサブリーダー、門脇冴子に後を任せて、園会場を後にした。
いつの間に呼んだのか、プレイス吉祥のエントランスに、タクシーが滑り込んできた。
ナイトドレスのままで乗り込むや、堀田健一を引っ張りこみ、タクシーはプレイス吉祥を後にした。
あぁ、良かった。煩わしい事が、一気に片付いたわ!
タクシーが走り出すと、遠藤真美が一気に口を開き、先程までの有様を話始めた。
今夜の物語は、此れから始まるのだ。
パーティー会場を抜け出して、遠藤真美と堀田健一は、密かにタクシーで夜の町へと消えるのであった。