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群馬県
上毛カルタをやってみた
互いに札を並べあい
暗記時間が過ぎれば
一礼する
「鶴舞うかたちの群馬県」
と二回読み手の
駅員のような独特な声がなると
札の取り合いが始まる
私は何とか3枚取ることができた
薄茶色のレンガ造りが特徴の
富岡製糸場
繰糸所内部はまるで
トンネルのようで
吸い込まれそうになる
ここで多くの女性が
働いていたと思うと
「カカア天下」の本当の意味を
垣間見る
私は座繰り体験をしてのち
製糸場を外から眺めながら
こう詠った
熱々の
湯の中に入る
繭たちの
浮き出る姿
ちと哀れなり
今度は人間が
湯の中に入る番だと思いながら
私は草津三湯めぐりをした
段々熱くなっていく
浴槽をめぐる合わせ湯のある
大滝之湯
大浴場のうたせ湯で
肩が軽くなった
源頼朝が入ったとされる
御座之湯
とんとん葺きの屋根が
風情を感じる
高原の風を感じる
西の河原露天風呂
森林が私を包み込む
あぁついつい入りすぎて
茹蛸になってしまったよ
「日本のハーゲンダッツ工場は唯一群馬県にある」ふったまげたなぁ……。