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大阪府

採れたての魚介類や肉が

旨いという

黒門市場を歩いてみた

海外からの旅行者が多く

また自転車も多いので

私は周囲をキョロキョロしながら

歩いていた

大きな提灯ちょうちんや看板が

あちらこちらに見える

まるで祭りのようだ


いくつかの店で

買った商品を食べ歩いたあと

新世界の方へと向かった


まず目に付いたのが

づぼらやと書かれた

フグの看板である

そしてビリケンの像が

あちこちに存在していた


何も知らない私は

目に見えるそれら全ての足を

撫でていた

すると通りがかりの人が

「ホンモンは通天閣に居るやつやで」

と教えてくれた

ではこのビリケンたちはいったい……


本物のビリケンを

観にいくと

道端に展示されていたものより

案外小さかった

足を撫でて帰るだけの予定だったが

記念撮影までされてしまった

おまけに私の二胡を見て

何か詠って欲しいと言われたので

私は恥ずかしさの中で

こう詠った



人々が

幸福ねがい

足撫でる

ビリケンさんの

笑顔は絶えず



夜の道頓堀の戎橋えびすばしにいる


幼い頃テレビでよく見た

グリコのネオンがチカチカ光っている


テレビ……


そういえばあの人の夢は

あそこから始まっていたのかもしれない

ジャーナリストという使命に彼女は

次第に惹かれていった――


感傷に浸るのは私の悪い癖だ

私は世界の情勢など知りたくもない

ただの旅人でありたいのだ


それに

暗い顔はこの明るい街では似合わない

次は兵庫県にでも赴くか

私は月よりも明るいネオンの中で

鼻唄交じりに夜の大阪を歩きとおした

海遊館のアクアゲートは凄い綺麗やで~

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