誰がために詩を詠う～名もなき吟遊詩人～

静岡県

河原湯

左治朗（さじろう）の湯

清左衛門の湯

風呂の湯・水の湯

大湯間歇泉（かんけつせん）

小沢の湯……

熱海七湯めぐりをしてみる

その中でも大湯間歇泉は

巨岩が存在感を醸し出していた

海岸の国道沿いにある

寛一・お宮の像を見やる

銅色に鈍く輝くその姿は

まるで二人のドロドロとした

関係をあらわしているようだ

伊豆市の富士山の眺めは

真（まこと）に素晴らしい

特に修善時もみじ林からの景色は

私のお気に入りだ

まるで練乳のかかった

ブルーハワイのカキ氷ような

富士がハッキリと見える

天城にて

浄連の滝をこの目で見る

生い茂る緑と清清しい空気の中

荒々しく音を立てて流れる

水の音に調和するように

私は詠った

いにしえの

伝説語る

滝の音

それ知ったなら

言葉は出ず

有名な中伊豆の白壁荘に

泊まることにした

わさび鍋付き会席

なるものを頼んだが

これが驚いた

鍋の中にすりおろした

わさびをどっさり入れるのである

私は目の前に置かれた

一本のわさびを見て

思わずその場で

笑ってしまった

海と山の幸を堪能したあとは

巨木風呂に入った

オレンジの照明が木の温もりを

より深く感じさせる

この大きな浴槽が

一つの木をくりぬいて

作ったものだとは

到底思えない

私は湯船の中で

かの有名な曲を

小さな声で口ずさみながら

次の目的地を考えていた

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熱海花火大会は日本一かもしんない！