偵察①〜確執〜
少し遅れてすいません。
登場人物、兵器はもう少し進んだらまとめたいと思います。
ベースキャンプを設営する事、それと同時期に偵察隊を派遣する事は満場一致で決定された。
しかし、そこからが問題だった。つまり、銃器、実弾を携行させるのか、またどの部隊を偵察にだすのか、である。
「訳の分からん場所にはきたが、俺たちは自衛官だ。従うべき法ってもんがあるだろ。敵が攻めてきた訳でもないのに、簡単に銃を持たせていいのか?」
第四小隊小隊長の立川2尉が正論のように言った。
第三混成中隊は実験、模擬戦終了後直ぐに解隊予定だったので、ほとんどの者が顔見知り程度で、詳しくはお互いに知らなかった。そのため、島を便宜的に中隊長と思っているのみで、意見の統一は難しかった。
立川は、大学校時代島と同じ期生であった。作戦立案、指揮能力ともに同期の中でずば抜けていた。しかし、演習となるといつも勝てない相手がいた。
島である。
今回の実験だって、実際は自分の方が中隊長に向いていると心の中では思っている。自分より先に中隊長になれたのだから、少しは自慢してくるか、皮肉を言えば良いのに、特に何も言わずに、淡々と任務をこなす島に自分より大人ということを見せつけられているようで、ますます嫌いになるのであった。
このねじれた感情が、後に取り返しのつかない結果を生むのである。
結局会議は、銃器を携帯させずに、偵察班のみで偵察させようという立川と、銃器を携帯させ、偵察班+一個小隊で偵察させようという島で動かなくなった。
そこで望月が妥協案をまとめ、銃器を携帯させ、偵察班+第二小隊で偵察させることにした。
今までは小隊長名+小隊で呼んでいたが、便宜上
加納小隊→第一小隊、島直率小隊→第二小隊、涌井小隊→第三小隊、立川小隊→第四小隊とした。
望月がこの世界(?)にきて初めての昼食を中隊本部の天幕の下で食べていると、島が掛井とともにやって来た。
「望月さん、さっきは熱くなってすいません」
「気にするな。結果オーライだ。それにしても、お前と立川は昔何かあったのか?」
「はぁ、演習でこてんぱんにしたら目の敵にされてしまっているようで」
「そうか。で、そちらは、掛井曹長だったか」
「は!第二小隊付き曹長の掛井です」
「で、望月さん、ヘリからの連絡は?」
「ああ、あの城はやはり安土城らしい。OHー1改からの映像を真中に見せた所、間違いないということだ。そしてその城下に大規模の城下町も見える」
島は、少し考えると、
「ではやはり我々は……、戦国時代に……」
「全てはお前たちの偵察結果次第だな。まだ一般隊員に知らせるには早すぎる」
掛井は望月に、
「では偵察対象はその城下町で?」
「そうなるな。聞き出す内容は現在の年号と時刻、さらにこの世界の情勢も知りたい。どうせ島も行くだろうから、護衛しっかり頼む」
「そういうことだ」
島は言うと、拡声器で中隊全体に命令を伝えた。
「偵察開始時刻は今より30分後の13:30。偵察参加部隊はそれまでに本部前に集合。その他の隊員は同時刻に施設科を中心にベースキャンプの設営を開始せよ!」
書くベースでもっと早めていきたいです。
なかなか戦闘シーンまでいかないので。
これからも感想、アドバイス、ご要望ありましたらよろしくお願いします(^-^)/~~