初変身!あと幹部
「いつもよりウェポンの反応と振動が大きい…!ここまでのことは今まで無かったのだが…」
「考えてても仕方ないでしょ?…ていうか、ここまで大きいとなると、すごい強さのやつ来るんじゃないの!?」
「ともかく、怪人の元へ行きましょう。」
「タイミング、悪すぎさぁ…!」
「不憫枠すぎじゃないかしら…」
ダリアは剣の印が入った赤い宝石を指輪から、アイリスは銃の印が入った青い宝石をブレスレットから、百合は斧の印が入った黄色い宝石をピアスから取り外し、ネックレスへはめ込んだ。
眩い光を放ち、ネックレスが光の粒子となり、3人の体へまとわりつくと、3人は黒いハイネックと、白のスカートに黒タイツ、それぞれの宝石の色に対応したフルフェイスのヘルメット、関節や急所を覆うアーマー、ヒール付きブーツを身につけた。
3人の指輪、ブレスレット、ピアスもまた光の粒子となり、形を作っていく。赤い剣、青い銃、黄色い斧となり、それぞれの手へ渡っていく。
葵は弓の印が入った白い宝石をネックレスから取り外し猫の首輪へはめ込んだ。
猫は眩い光を放ち少し機械じみた弓へと変形した。
ネックレスは光の粒子となり葵の体へまとわりつくと黒いローブと目元を覆うフェイスカバーを身につけた。
変身を終えた4人と社長は怪人の元へ。
GYAAAAAAs!!!!
大きな怪人の声は何重にも重なっており、声の衝撃波によって、周囲の窓にヒビが入っていた。
「大群!? 」
「それぞれの声がでかいのに、ここまでの数だと、鼓膜が、破れそうです…!」
「パッと見でも、50はいそうさぁ…」
「馬鹿なっ!?」
「どうかしたわけ?大群って言っても、それぞれは雑魚っぽいし、アタシがいるんだから平気よ。それより、少しは絶望させがいのある怪人いるのかしらね…」
「強さを気にしているんじゃない!数だ!怪人は元は人だが、変化に耐えきれず知能を失う。話せるものでも群れるなどという賢さは、今まで見られなかった!」
社長の尋常ではない焦り具合に葵が聞けば、怪人には群れる程の知性がないのだと言う。そんな中アイリスが目を細め、空を見上げその目に人を捉えた。
「…あの飛んでる人っぽいのって、関係あったりしますかね…?」
「さすがアイリス!目が良い!でも現実逃避だけしたかった!」
「ダリアさんに褒められました…!」
「そこ!ちゃんとするさぁ!」
「あの怪人?はなんか黒く光ってるけど、絶対関係あるわよね。」
葵の言う通り怪人?は黒く光り輝く石を手に持っており、胸元には緑のブローチをつけていた。
「ふはははは!やはり黒の力はいいッスねぇ!」
「黒の力…って、効果はなんなの?」
「確か、黒は威厳、恐怖、悪…!怪人達を本能的に恐怖させカリスマ性を使い従えたのか…!禁忌だぞ!」
「そこにいたのか!逃れ物!我が名はファスト!五天王の中でも最弱の第1部隊隊長ッス!」
「あら、自分で最弱と言うだなんて、身の程わきまえてる系なのね。」
「貴様は、アークエグゼ!」
「「「「アークエグゼ?」」」」
「…はぁ?」
ファストは葵に指をさして叫んだ。謎の言葉に困惑した5人。
「ちょっと、アークエグゼってなによ!」
「それは我ら宇宙人達が決めた名前ッス!アーチャークイックエグゼキューション…意味はそのまま弓兵の迅速な実行!略して「アークエグゼ」ッス!」
「ダサくない?」
「英語を繋げただけですね。」
「恥ずかしいさぁ…」
自慢げに言ったファストに3人は少し引きながらも、意見を発する。イエローは共感性羞恥なのか顔を赤くしていた。
「うるさいッスよ!そこ!第一、俺は決めて無いッスからね!」




