一件落着
あらすじ
盗賊を倒した。
「おいテメーら!おれの荷物返せや!」
「多分、全部売り捌いちまいました…」
「あぁ!?っけんなよ!?おれを敵に回したらァ容赦しねっぞ!このソニアさんが!!」
こいつらは抵抗出来ないのでもうやりたい放題である。
とりあえず全員を縛り上げたが、おれの荷物がもう戻らなそうなことが判明して腹立つわクソボケが。
「あんたねぇ…」
「よし、こうなったら…」
おれはやつらが乗ってきた馬車の荷台に近づいていった。
「やつらの服を少しばかり頂戴する」
今全裸だしね。
「それも盗品かもしれないわよー」
「少しくらいいいだろー」
そうして荷台を覗くと、
「うわ!?」
誰か乗ってた。残党か?
「どうしたの!?」
ソニアが走り寄ってきた。
「…って、ジャンネとアンナじゃない」
そこには下着姿で縛られているソニアのパーティーメンバー2人がいた。
なんでも2人は仕方なくソニアの挑発に乗ったあと、一応盗賊を捜索してはいたが見つからず、油断していたところを襲われたらしい。
「いやー良かったよ、助けてくれて」
「…ごめんなさい。わたしが変な勝負ふっかけたせいで」
「いや気にしないでよ。事実君たちのおかげで助かったわけだし」
大体がこの女のせいだと思うのだが本人達がいいならそれでいいんだろ。たぶん。
ちなみに結局服は見つからずおれは全裸だし、ジャンネ、アンナ両名の服も既に売却済みでありとても平均肌面積が多い4人組だ。
盗賊の服奪えばいいじゃんって?
やだよ、くさそうだし。
「じゃ、帰ろう!」
「なんであんたが仕切ってんのよ」
なお、帰りの馬車の荷台は捕まえた盗賊がひしめき合っておりクソ狭かった。
盗賊を引き渡して得た金で服を買い、お別れをする感じになった。
「色々ありがとうねダイゴくん」
「全然いいってことよ!えーと…ジャン…プさんとセリフが少なかった人」
「ジャンネね。あとメタいね」
「ソニアも、これからはみんなで仲良くするんだぞ」
「…」
きゅっと袖をつかまれた。
「…?」
「ごめん2人とも。わたし、こいつと組むわ」
「「「え!?」」」
多分おれがいちばん驚いてる。
言っちゃ悪いが今までヒモ男みたいなムーブしかしてなかったはずだ。
そんな好感度上げるイベントあった?
「まぁ、ソニアちゃんがいいならいいよ〜」
セリフが少ない人が久しぶりに喋った。
「いいのかソニア」
「うっさいわバカ」
そんなわけでジャンネとセリフが2個だった人に別れを告げて、おれたちは宿に向かった。
ダイゴのパーティーに仲間が1人増えた!
見てくださってありがとうございます!