ババア
あらすじ
現地住民の老婆と出会った。
老婆の名はクローディア。
80年来ずっとこの街に住んでいるらしい。
「この木がまだ森の一部だった頃から知ってるよ」
「うーわ、やめてよそういうの。やりづらくなるじゃん」
この婆さん、おれの同情を買って『神木』を守ろうって魂胆か?
「違うよ」
少し彼女の顔に影が差した気がした。
「はぁ…」
「この子は他のものを吸い尽くさないと生きていけないんだ。ならしょうがない、みんなが困るよりはこの子にいなくなってもらうしかなかろうさ」
虫達がきしきしと彼女に向かって音を鳴らす。
「…そうだ、あなた泊まるところは?」
「あ…」
いっけね!ハブられたのと虫がキモすぎたのとで忘れていた。
「ここら辺の宿知らない?」
「あることはあるけど…」
「あるけど?」
「今は観光シーズンだからね。宿はあらかた埋まってるよ。しかも、『神木』を見られるのも最後かもしれないからなおさらさね」
キシリカと喧嘩したのを後悔する時が来るとは…
沈黙したおれに耐えかねるようにクローディアは言った。
「よかったらウチ来「いきます」
即答だった。
「大丈夫かしらねぇ…」
ダイゴと別れたあと、わたしたちはこの街の市長に挨拶に行った。
「大丈夫っしょ。あいつとあんま絡みないけどなんか大丈夫な気する」
「来たぞい」
どうやら市長が来たらしい。わたしは姿勢を正す。
「よ、よくいらっしゃいました皆さん、リョウジ市長のオドー・オッドと申します」
(なんか不安になる顔してるな…)
「そんな畏まらんでいい。あんたが雇い主なんだからもっと胸張ってええんじゃぞ」
「そんなこと仰られても、まさかキシリカ様が来て下さるとは思わないじゃないですか!?これであの忌々しい木を切り倒せます!勝ち確です!」
どういう情緒なんだろう…
「いや、やるのはわしじゃあない」
「へ?」
「わしの弟子じゃ。一週間以内に切り倒してみせよう」
一週間とかあいつに言ってたっけ…
見てくださってありがとうございます!




