表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界エンジョイライフ  作者: ○
道中
10/42

VS『ステァリヌスバス』

あらすじ

『ステァリヌスバス』がいた。

「きっしょい名前」


「学名だから仕方ないじゃろ」


 学名だったんだ。




 王都へ向かう道中、おれ達はスライム的なモンスターに遭遇した。


「こんなにデカいやつは中々おらんぞ」


 まぁ、ここにはスティラ五杖さまがいるわけだし?倒すとしても楽勝だろ。


「お前らだけで倒せ」


「「!?」」


 マジかよ。


「修行の一環じゃ」


「あのタイプの魔物に剣って効くのかしら…」


 そう言いながらソニアが馬車を降りた。


「うぅ…」


 しょうがなくおれも降りる。

 が、


 グチャッ。

 気絶するかと思った。

 あいつの食べ残しを踏んでしまった。


「ひぃ〜ん(泣)」


「情けないわ」


 そう言いながらソニアは抜剣し、いつものように突撃したが、


「手応えがない!」


 スライムの斬られた部分がすぐにくっつき、元通りになってしまう。


「くらえ!」


 ならばとおれは指から火を発射した。


 …多少は効いているように見える。

 しかし、それもすぐ再生してしまう。


「あなたやっぱり魔法使い向いてないわよ!」


「今言うこと!?」


 次の瞬間、前衛のソニアに向かってスライムが()()()


「ぐっ!?」


 避けたように見えたが顔を掠めたようだ。


「熱っ!?」


 ソニアの顔は頬の部分が少し溶けていた。




 やばい、このままでは決定打を与えられず2人とも溶かし殺されてしまう。


 しかし、おれは少し前(※前話)の会話を思い出した。


「キシリカぁ!」


「なんじゃ」


「さっき()()()()()()()()()()使()()()もいるって言ったよなぁ!?」


「そうじゃな」


 キシリカはニヤリと笑った。


「ソニア!一瞬剣貸せ!」


「なんでよ!?剣がなくなったらわたしどうすればいいのよ!?」


「いいから少し時間稼いでくれ」


 渋々と言った顔でソニアは剣を渡してくれた。


「長くはもたないわよ!」


「りょーかい!」




 わたしはステァリヌスバスに走っていった。

 素手で怒った動物と戦うのは地元で腐るほどしてきた。


 やつがまた身体を伸ばしてきたが、身を低くして避ける。


「その程度!?」


 やつは人語がわかるのかさらに攻撃が激しくなった気がする。


「うっ!」


 致命的な部分は避けてはいるが、全ては避けきれない。

 服や手や足に傷が増えていった。


「早く…しなさいよ!」


 このままじゃ…!


 やばっ。足ひねった。


 わたしは盛大に転び、大きな隙を晒した。

 やつが大きく身体を拡げ、わたしを飲み込もうとしている。


 その時___


「待たせたな!」


 聞き慣れた声が聞こえた。


「…遅いわよバカ!」


 わたしは飛んできた剣を受け取り、剣を振った___




 次の瞬間、スライムは細切れになった。

 ソニアつえぇ。


「おつかれソニア!」


「死ぬとこだったわ…」


「ごめんって」


 我ながら後ろでチマチマやっているのが情けなく感じるぜ…


「やるの」


 キシリカが拍手をしながら言った。


「『やるの』。じゃないのよ!危うくお嫁にいけない顔になるとこだったわ!?」


「すまんて」


 ちょっと申し訳なさそうに…いや全然悪いと思ってないわこれ。ニヤニヤしてるもん。お前は仲間内といる時の男子高校生か。


「じゃあ次はわしじゃな」


「「は?」」


 次の瞬間にはおれ達は気絶していた。

見てくださってありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ