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k-77

 翌朝、雨は晴れ上がっていた。


 畑の作物の葉から雫がピタピタと滴り落ちている。雨は嫌いじゃないはずなのに、晴れれば嬉しいのはなぜなのだろう。この不思議な気持ちをどう表現すれば良いのかがわからない。


 風が心地良い。雨上がりは空気が澄んでいてとても清清しい。今日は良い日になりそうだ。


 そうだ、こんな気持ちの良い日は一日中ボーっとすることにしよう。働くなんてもったいない。俺は最低限、家畜の世話と畑の水やりをやった。



 その後、俺は草の上にブルーシートを敷き、寝転んでひなたぼっこをすることにした。


 アッシュと一緒に草の上で、あおむけになって、ボーッと空を見上げる。


 突き抜けるような青い空、ゆっくりと流れる雲。穏やかな日差し。気持ちが良い。


 昼下がり。目をつむり、陽気にうとうとしていると、三人組がいつもの変わらない笑顔で荷馬車に乗ってやってきた。


 アッシュは三人に飛びついて顔をぺろぺろしていた。やはり少しジェラシーだ。荷台を見ると、酒と肴が沢山積んである。



 ――結局こうなるか。



 また、騒がしい夜になりそうだ。


 あまり飲みすぎるなよと三人にジェスチャーで注意しつつ、でもこれはこれで悪くないなと思った。


 翌朝、青い顔の三人を見てデジャヴを感じたのは、決して俺の気のせいではないだろう。

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