k-526
地下遺跡に転移すると、地下遺跡テクノロジー研究部の部署員たちが忙しそうに働いていた。
「あ、バンデッド様」
ちょうどガンド国王のバンデッドさんが視察にきていて、デルムンド氏と話をしていたので俺も混じって話をすることに。
「ケイゴオクダではないか、久しいな。元気にしておったか?」
「ここの所色々ありすぎて、元気というか、気を張っていないともたないって感じですね」
「デルムンドから聞いたが、フェンリルと合体したそうじゃのう。それは楽だ、楽しいとはいかぬであろうな」
カカカと笑うバンデット王。
「してお主、これからどうするのだ?」
「はい、次にやらなくてはならないのが、オリハルコン製の武具の製作ですかね。戦闘スキルは大体把握できたのですが、まともに壊れずに使える武器が今の所それしかなさそうなんですよ」
「それでようやくあの生臭坊主とまともに戦えるというわけだな。我らにとってもやつらは倒すべき敵。全面的に協力させてもらうぞ」
亜人族が大半を占めるガンド王国は、亜人を冷遇する聖教国とは昔から仲が悪い。そして先日の一件で教皇の化けの皮が剥がれたこともあり、バンデッド王は聖教国を敵であると言って憚らなかった。
「ありがとうございます。ガンドが味方についてくれるなら、これほど心強いことはないです」
俺はバンデッド王に頭を下げたのだった。
「で、デルムンドさん。例の海底神殿のことなんですけど、何か新しくわかったことはありませんか?」
俺はここへ来た本来の目的を思い出した。
「ああ、そのことで今バンデッドとも話していたんだよ。あのフェンリルさんの話だと、海底神殿は厳しい航海をしてようやく辿り着ける場所にあるって言ってたけど、どうやらわりと簡単にいけるかもしれないんだ。まあ論より証拠、ついてきなよ」
そう言ったデルムンド氏の後に、俺とバンデッドさんはついていった。
すると冒険王の古文書が発見されたとされる書庫の奥に、 地面に古代文字で「アークへの転移ポータルはこちら!」と書かれており、さらにその隣にでかでかと矢印が引いてあった。古代人たちは意外と大味なのかもしれない。
ちなみに古代文字が読めるのは、フェンリルと契約したときにゲットした、言語理解スキルのおかげだ。
「このアークというのが、まさに冒険王や歴代のフェンリルたちがたどり着いた海底神殿のことなんじゃないか、ということさ」
なるほど。
矢印の指す方を見てみると、奥に埃を被った布に包まれた骨董品のようなものが鎮座していた。




