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爆睡していた俺を先に起きたユリナさんが起こしてくれた。
宴会の準備が整ったと森人のメイドさんが伝えに来てくれたそうだ。
俺は俺の体の上に両足を乗せるという素晴らしい寝相をしているターニャを、すでに起きて俺の顔を舐めまわしているアッシュと一緒にくすぐりの刑で起こすことにした。
それから軽く身なりを整えた俺たちは、王宮内にあるパーティ会場に向かったのだだった。
……
宴では酒や肉は一切出ない代わりに精霊の森で採れた森の幸を使った料理を出してくれた。
料理は森で取れる自然由来の食べ物、木の実、果物、キノコ、山菜を中心に、肉類を少々という感じだった。
中でも、精霊樹の果実だと言って出されたものは最高だった。
ライチとマンゴーをかけ合わせたような甘みと酸味、食感もツルッとしていてとても美味しかった。
それをジュースやリキュールにしたものも絶品だった。
備蓄の炭酸水をテイムホテルから取り出して混ぜてみたら、とんでもなく美味かった。
逆に森人たちから「新しい飲み方を教えてもらえてありがとう」と感謝された。
山菜の天ぷらに塩と何かを混ぜた粉末をふった料理も絶品だった。抹茶塩か何かに似ていたけど、さらに美味しく感じた。
森人がリラックス効果のあるという魔笛を余興に披露してくれたので、お返しにこちらもホワイトさんが十八番のハトの手品を披露したりして盛り上がった。
この辺りのノリはいつものウチでの宴会とあんまり変わらないな。
エリューン様は炭酸水で割ったカクテルがお気に召したようなので、定期的に持ってくることを約束した。
こちらも代わりに精霊樹の果実や珍しい山菜などを定期的に仕入れることにしたのだった。
あ、そうだ。今のうちにあのことを相談してみよう。




