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k-38

 翌朝、俺は鶏と馬のロシナンテの世話をし、アッシュに鶏を食べちゃ駄目と教えた。


 まるで、小さいワンコだな。


 弓の練習場所までは、アッシュを抱っこして行った。アンクルスネアに引っかかりでもしたら大変だからだ。


 弓の練習をしている間、アッシュには牛骨を与えて適当にかじらせたり、駆け回らせたりさせた。



『個体名:奥田圭吾の器用さが20→21となりました』



 弓の練習などでも、ステータスがアップするようだ。


 その後は、牛骨を投げたり、お座りとお手を教えたりしてアッシュと遊んだ。


 軽く汗を流した俺とアッシュは、軽く黒パンと卵と干し肉で朝食をとってから、昨日作った風呂に入ることにした。


 荷馬車に風呂桶を載せて、装備を整え、小屋に鍵をかけてから水場へ出発した。


 荷馬車の御者台には俺。アッシュは荷台で牛骨をカジカジしている。


 途中ゴブリンが居たので、ゲバル毒の矢で倒した。中々弓の精度が上がってきたな。




 水場に到着したが今日は、バトルブルは居なかった。


 水を汲もうとして、荷台から浴槽を下ろそうとしていたら、アッシュがウーっと唸った。


 俺は盾と剣を構え周りを警戒。


 すると、水中から、水弾が俺に向かってきた。


 俺は回避が間に合わないと思い、盾でガードする。ガツンと衝撃を受け吹き飛ばされる。


 背中を思い切り打った俺は、急いで体力ポーションを飲む。


 そうしていると、次々と水弾が水中から俺に向かって発射される。が、何とか回避しながら後退する。


 そうして、水面の様子を伺っていると、そいつはザパッと姿を現した。



 テラテラと光る青い鱗。2メートルほどの二足歩行の人型、魚のような顔に牙、手には水かきと鋭い爪。


 鑑定しても、【モンスター】としか出ない。


 俺は嫌な汗をかきながら、弓を構える。ゲバル毒の毒矢を打ち込みつつ馬車とは別方向に後退する。こちらを追ってくるモンスター。


 すると、アッシュがモンスターの後ろから飛び掛った。


 と同時に敵の注意が反れ、隙が生まれた。俺はドヌール毒矢を打ち込む。



 ビシュッ



 敵の左膝に命中。悶絶する敵。俺は素早く近づき敵の首を剣で切り落とした。


 鑑定してみると、【マーマン:水生のモンスター、水魔法を得意とする】と出た。先ほどの水弾は水魔法か。


 しかし、アッシュが警戒してくれたおかげで助かった。盾でガードしていなければ致命傷だったかもしれない。



『個体名:奥田圭吾はLv9からLv10になりました。体力19→21、魔力11→12、気力13→15、力20→21、知能73→74、器用さ21→23、素早さ19→21。物理衝撃耐性Lv2を取得しました』



 さっきの水弾は物理攻撃扱いになるようだ。物凄い威力だったからな。


 アッシュを見ると所々擦り傷があったので、ポーションを飲ませ傷を治療した。


 アッシュの状態が気になったので、鑑定してみると



【アッシュ:アッシュウルフの子供、Lv2。希少種のため成長が極めて遅い】



 と表示された。ん?


 試しに俺も自分に鑑定と念じてみる。すると、



【奥田圭吾:異世界から来た凡庸な人間。Lv10】



 と表示された。


 最初に自分を鑑定したときには名前しか表示されていなかったのに、どういうことだろう。


 鑑定にも、レベルのようなものがあるのだろうか。



 俺は、マーマンを荷台に乗せた後、当初の目的である、風呂に水を貯めて、その場を後にしたのだった。

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