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「×〇△、レスタ×〇、×△×ゲルニカ〇△!!」
バイエルン様が手を振りかざし何かを言った瞬間、ひれ伏していなかったユリナさん、チャトラ、マヤが雷に打たれたような顔になってひれ伏した。
チャトラに至ってはジャンピング土下座みたいになっていた。
「え? え?」
「アナタ……」
ユリナさんが「ひれ伏して!」と目で訴えてきたので、渋々俺もひれ伏した。
こっそり、視線をドアの向こうに向けると大量の兵士がいた。
レスタの兵士とは違う豪華な鎧を着こんでいる。
「ケオゴオクダ、×〇ポーション、〇××?」
「あ、はい。俺ですか? ポーション?」
バイエルン様が右腕をグリグリ回しながら俺に質問してきた。
ああ、部位欠損ポーションのことか。
俺は目力の強いオッサンのかなり寂しくなった頭部にチラリと視線をやる。
ははあ、なるほど読めたぞ。
ポーションならハインリッヒから余っている素材を買いとってもう作ってある。
俺はバイエルン様と目力の強いオッサンを応接の少し豪華な椅子に座ってもらうと、地下倉庫に行って目的のものをとりにいった。
【エギルの回復ポーション:体力回復(大)、部位欠損修復】
品質も問題ないようだ。
まあ、あのオッサンはバイエルン様の知り合いのようだし、きっとポーション代も奮発してくれるだろう。
資金は子狼の里に入れるか、また別事業の資金にでもしよう。
応接に戻ると、オッサンは出されたお茶にも手をつけずに目を輝かせて俺を待っていた。
「あー、一応これなんですが……」
オッサンは俺が差し出したポーションの入ったビンを目にも止まらぬ速さで奪い取ると、一気飲み。
すると薄くなった頭頂部が輝きだし、フサフサした髪の毛が生えてきたのだった。
さらには、くすみたるんでいた肌がツヤツヤになった。
ポーションには育毛効果だけじゃなく、美肌効果、アンチエイジング効果もあるみたいだ。
ジルさんがどこからか持ってきて差し出した手鏡で頭部や若返った顔を確認したオッサンは、バイエルン様の肩を抱き狂喜乱舞。
「あのー、盛り上がっているところ申し訳ありません。代金の方ですが……一応このくらい頂ければ……」
と指を三本立て二人に声をかけたところ、バイエルン様とオッサンが俺を狂喜の顔を向け、俺の背中を二人して「よくやった!」的なことを言いながらバンバン叩いてきた。
「いや、お気持ちはわかりますが御礼はお金でですね……」
「〇×△!! ラースティン×〇△! 〇△××、〇××◆!!」
なんて思っていると、オッサンがバイエルン様や豪華な鎧の兵士に何か叫び出した。
それを聞いた兵士とバイエルン様は俺に笑顔を向け、今度は俺の肩を両方から掴み外へと……。
「へ?」
外に出ると二頭の上等な白馬が引く豪華な馬車が停まっており、俺はそれに押し込まれた。
「ちょっと何するんですか~!!」
「×〇△」
俺の抗議の声はバイエルン様の「黙っておれ」というジェスチャーで封殺。
馬車の外にドナドナの子牛の視線を向けると、心配顔のユリナさんが。
悲しそうな子牛の目をしていた俺と目が合うと、ユリナさんは引きつったような笑顔を向けてくれた。
これ、どういう反応?
最期にフサフサになった目力の強いオッサンが馬車に乗り込むと、馬車はゆっくりと動きだしたのだった。




