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k-30

 その光景は、マルゴとジュノに見られていた。恥ずかしい。


 俺は、先ほど森で見た恐ろしい化け物のことを、地面に絵を描きつつ、身振り手振りで説明した。


 すると、ハゲ頭を撫でながらマルゴは、やっつけるとジェスチャーした。


 「マジで? 俺は嫌だよ?」と思っていると、マルゴは自分とジュノと俺を指差し、サラサはここに残るように指示した。


 ショックを隠せない俺は、「アレをどうやって?」と聞いた。


 そうすると、マルゴは俺のもっている『パルナ解毒ポーション』を指差した。これで大丈夫ということなのだろうか。


 俺は、コカトリスの討伐作戦に、なし崩し的に参加することになってしまった。


 マルゴ、ジュノの武器にゲバル毒を塗った。マルゴは両手斧、ジュノはロングソードを装備していた。


 不安しかないが、敵の状態異常攻撃には、パルナ解毒ポーションで対応する。


 マジックボードを使いつつ、絵とジェスチャーだけで、作戦の打ち合わせを終えた俺たちは、コカトリス討伐に向け出発したのだった。



 ――目視できる場所に、ヤツがいた。



 俺は、敵の左右にマルゴとジュノがゆっくり移動するのを目の端にとらえつつ、ゆっくり身を低くしてと敵に近づいていく。


 弓の射程圏外にアンクルスネアをしかけた後、弓の射程圏内に入った俺は、コカトリスに向け毒矢を放つ。



 バシュ バシュ


 ――ギイエエエエエエ



 コカトリスに毒矢が命中し、雄たけびを上げてこちらに突進してくる。ある程度毒は効いているようだが。怖すぎる。


 俺は、後退しながら弓を打つ。



 バシュ バシュ バシュ



 コカトリスはアンクルスネアの場所を踏みつけ、金属が敵の足を挟む。



 ――ギイエエエエエエ



 恐ろしげな雄たけびを上げるコカトリス。するとそこに、左右からマルゴとジュノが接近。


 マルゴは両手斧を蛇の尻尾に振り下ろし、ジュノはコカトリスの足に向けロングソードを放つ。


 ゲバル毒の攻撃に、身をよじるコカトリス。


 それを見た俺はファイアソードを構え突進し、コカトリスの足にバッシュを決める。



 ――ギイエエエエエエ!



 グラつくコカトリスは、そこで渾身の毒ブレスと石化攻撃を見舞う。それに、俺とジュノが被弾する。


 体の皮膚という皮膚が泡立つ。急いでパルナ解毒ポーションを飲むと、皮膚の泡立ちが収まった。


 ジュノも解毒ポーションを飲んだおかげか、大丈夫なようだ。



『個体名:奥田圭吾は石化耐性Lv1を取得しました』



 アドレナリンが過剰分泌されているのだろう。なぜか恐怖を感じない。


 その間、毒ブレスと石化攻撃を免れたマルゴは、敵の蛇の尻尾を切断することに成功。


 バランスを失ったコカトリスはその場に胴体をつく。


 好機と見た俺は、コカトリスの左から首筋向けてバッシュを。ジュノは右からコカトリスの首筋に向けてバッシュを放つ。



 ザザン! ドスン! コカトリスの首が落ちた。



『個体名:奥田圭吾はLv7からLv9になりました。体力16→18、魔力8→10、気力10→12、力16→18、知能71→73、器用さ17→20、素早さ16→19』




 ――俺たちはなんとか勝利を収めることに成功したのだった。

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