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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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k-218

 朝、目が覚めると肩にブランケットがかかっていた。



「アナタ、オハヨウ」


「あ、ユリナさんおはよう」



 どうやらテーブルに突っ伏したまま眠っていたらしく、ユリナさんがターニャの看病を代わってくれていた。


 ターニャも目を覚ましていて、ユリナさんが水を飲ませていた。


 もう大丈夫そうだね。


 俺が起きたとたん、足元にいたアッシュが急に騒がしくなり、「まんまちょーだい」をし始めたよ。



 しゃーない、飯でも作るか。



 それから俺は、軽く火でトーストしたパンと目玉焼き、サラダを作り、3人と一匹で朝飯を食った。


 ターニャは熱は引いたようだが、念のためポーションを飲ませてあげた。




 そうこうしているうちに、昨日から従業員になったチャトラとマヤがやってきた。



「じゃあユリナさん、俺は店の方に出るから、ターニャの面倒よろしくね」


「ワカッタワ」



 それから俺はマヤに店番を任せつつ、工房でチャトラに店に並んでいる商品の作り方を教えた。今の主力商品である回復クッキー、属性付与ポット。


 だがやはり、錬金術のスキルがないと属性付与できないようだった。


 なので、チャトラにはまず俺が一番最初に錬金術を覚えた「イレーヌ薬草の体力回復ポーション」を作ってもらった。



「お、チャトラ。お前錬金術Lv1覚えてるぞ」


「ヤッター!」



 ポーション完成とともに、チャトラのスキル欄に「錬金術Lv1」が追加されていたのだった。



「じゃあ、この調子でどんどんポーションを作ってくれ。魔力気力切れ起こさないように、ベルジン魔力草をたまに噛むように」


「リョーカイデス、シショー!」



 「シショー」と呼ばれる俺であった。


 まあ、普通にポーション類はサラサに卸したり店で売ったりできるので無駄にはならない。


 サラサの店とは大分距離もあるし、値段はサラサの店と合わせれば問題ないだろう。その辺りはサラサに相談しつつ店の商品として売るか考ればいい。



 ポーション作りを覚えたチャトラはとりあえず続けてもらい、俺は店で客の対応しているマヤの接客を手伝いつつ、交渉のノウハウを教えた。


 原価はいくらで原価率~%まで値引きできるとか、お得意様やまとめ買いしてくれるお客様には~%まで値引きするとか。


 マヤは四則演算を覚えているので、自前のソロバンっぽい計算機を使って、計算していたよ。


 なかなか優秀で助かるよ。



 あとユリナさんお手製のコスチューム(正統派メイドみたいな感じの)を着たマヤは、アッシュと並んでお店の看板になってくれていた。


 店の様子を見に2階から降りてきたユリナさんが、マヤとアッシュのあまりの可愛さに「ハウッ!」と奇声を上げていたので、これはまた色々とコスチュームを生み出しそうな気配がヒシヒシと伝わってきた。



 こんな感じで、従業員入社二日目はあっという間に過ぎていったのだった。

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