モノローグ・ジョセフィーヌ1
私の名前はジョセフィーヌ。
歓楽街で、「パブ 蝶のゆりかご」と言う小さな店を経営している。娘たちからは、「ママ」と呼ばれている。
ある時、こんなことがあった。
「くくっ! ケイゴって奴、ざまあないぜ。今頃はユリナって女と一緒に捕まって拷問でも受けてるところさ」
戦士風の男の一人がうちの娘の肩を抱きながらそう言った。
ズン!
戦士風の男の顔かすり、後ろの壁に凄まじい音とともに私の拳がメリ込む。
「あん? もう一度言ってみな。ユリナが何だって?」
震え上がる戦士風の男。私は壁ドンならぬ壁ズンをした。どうだい、戦士さん。私に惚れたかい?
私は、その戦士風の男に全てを吐かせた。
お高くとまった貴族様は、ずいぶんとやんちゃな性格をしているようだね。
これは、ちょいとお灸をすえる必要があるね。私の可愛い娘に手を出すなんざ、許しておけないねえ。
その後、タイミングが良いことに武器屋のマルゴが必死の表情で、私に協力を要請してきた。
「ママ。ケイゴとユリナを助けるために協力を頼みたい。まずはバイエルン様を軟禁されている館から助け出して、俺たちのアジトに匿いたい。作戦は……」
「可愛いユリナが可哀想な目にあっているんだ。協力するなんざ、当たり前さ。今日は店じまいだよ!」
そう言うと、ママは店から客を追い出した。
「あんたたち。ユリナの一大事だ。あとで、作戦は後で説明するから、知り合いの娘どもに声をかけてきな。報酬はたっぷりはずむとね」
私はケイゴがユリナを連れ去る際に置いていった金貨袋から大量の金貨を床にばらまいた。娘たちから歓声が上がる。
「ママ。恩に着る。決行は明日の夜で頼む。アジトの場所はここだ。夕日が沈む時刻に集合してくれ」
マルゴはそう言いながら、町の地図のある場所を指差した。
そして、マルゴは足早に店を出て行ったのだった。




