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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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k-160

 俺とユリナさんはブルーウルフの墓に別れを告げ、一路レスタから北にあるタイラントの町を目指した。


 コカトリスの素材は目と毒腺だけを回収した。下手に報告をすると足がつきかねないので、冒険者ギルドへの報告はやめておこう。


 ギルドポイントでスキルや魔法をゲットできるので、少しもったいない気がするけど致し方ない。


 基本魔法でも十分役立つことがわかったので、是非他属性の基礎魔法も身につけたいところだ。


 落ち着いたら、またスキルポイントを貯めてスキルを身につけよう。リストにあったシールドバッシュも気になってたからな。


 タイラントの町は、旅芸人が行きかう芸術の町なのだそうだ。ユリナさんもまだ訪れたことがないが、旅人から話だけは聞いていた。


 このところ殆ど野宿をしているような状況だったので、ユリナさんに疲れが見え始めていたのちょうど良い。


 必要なものを仕入れがてら、ユリナさんを休ませよう。



 18:00

 ようやくタイラントの町明かりが見えてきた。



 タイラントの南門に到着した俺たちは、門衛に冒険者ギルドカード(俺)、服飾ギルドカード(ユリナさん)を見せ町に入った。



 門近くの宿屋で馬車を預けた後、宿屋の小僧に銀貨を握らせ馬車の番と買い出しの手伝いを頼むことにした。


 俺はユリナさんをきちんとしたベットで休ませてあげたかったので、少しほっとした。




 翌朝。


 野宿するのに、雪や風を防ぐ暖かな幌馬車がほしいと常々思っていた俺は、馬車の調達に出かけることにした。


 ユリナさんが疲れている様子だったので、アッシュと一緒に部屋でゆっくりしていてもらうことにした。


 宿屋の小僧に追加で銀貨を支払い、馬車が売られている店まで案内させた。


 そこにはデカデカと「ブルーノ商店 馬車からポーションまで冒険に役立つグッズを取り揃えております!」と書かれた看板。そして登りには「スキル売り始めました!」という文字が。


 店の中に入ると看板娘らしき若い娘さんが出てきたので、俺は馬車が欲しいこと、あとは「スキル売り」とは何かを尋ねてみた。


 すると店主のブルーノさんが出てきて、馬車とスキル売りについて説明してくれた。


 「スキル売り」とはブルーノさんが元冒険者らしく、スキル指導を有料でしてもらえるというものだった。


 ブルーノさんは片手剣に盾というオーソドックスな戦士タイプだったらしく、剣と盾の技の指導をしてもらえるのだそうだ。


 ブルーノさんは今の奥さんとの間に目に入れても痛くないほどの一人娘が誕生し、子供との時間をできるだけ長く作るためにこのような商売を始めたのだそうだ。



 俺は「スキル売り」は一旦保留し、馬車の商談をすることにした。


 馬車は幌馬車であること、できるだけ生活スペースが欲しかったので、大きい馬車がありがたいことを伝えた。


 ブルーノさんの案内で倉庫にいくと、今の馬車よりも大きい二頭立ての幌馬車と馬が売られていた。


 一目で気に入った俺は、少し値切って購入することにした。馬はロシナンテがいるので一頭だけ購入、締めて金貨198枚にしてもらった。



 馬車の準備に時間がかかるそうで、ブルーノさんから「その間にスキル指導でもどうか?」と聞かれた。もちろん願ってもないチャンスだ。


 俺は金貨5枚を払い、馬車を準備してもらっている間にスキル指導してもらうことにした。


 庭に移動し木剣の片手剣と盾で訓練すること1時間ほど。散々痛めつけられた挙句……。



『個体名:奥田圭吾はスキル、シールドバッシュLv1を取得しました』


『個体名:奥田圭吾はスキル、ラウンドスラッシュLv1を取得しました』



 なんとかスキルを取得することができた。


 このように冒険者にお金を払えばスキルや魔法指導してくれる場合もあるそうなので、見つけた際には積極的に利用しようと思った。


 今の経済状況では金貨数枚でスキルをゲットできるのなら、コスパめっちゃいいからな。

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