ベストフレンド4
エルザへ
エルザには本当に世話になったね。
俺とユリナさんは必ずまたレスタの町に帰ってくるよ。その時はまた一緒に宴会をしよう。
俺が心残りなのは、エルザたちの結婚式を祝えないことだ。それだけが悔しいよ。
でも俺に遠慮なんかしてないで、さっさと結婚してくれよ?
俺もユリナさんと幸せになる。だから、ジュノとエルザにも幸せになってほしいと心から思ってる。
そうそう。俺の小屋は、ジュノと一緒に好きに使ってくれ。
何なら、ジュノと一緒に住んでもらってもかまわない。ここで二人で住むと、町の雑音も届かないし、ちょっとした旅行気分を味わえると思うから。
ジュノとの距離を縮めることができるだろうから使ってくれ。
あと、エルザに頼みがあるから言わせてくれ。
ジュノは少し冒険心と自己犠牲の精神が強すぎるから、あまり無理はしないように見張ってくれないか。
まあ、言われなくてもエルザならそうするのかもしれないけどね。
エルザはいつもアッシュを可愛がってくれていたよな。離れ離れになってしまってすまない。
アッシュも悲しむに違いないから、必ずエルザとの再会はどんな形であれ実現したいと思う。
そういえば昨日、初めて「生ウニ」という新作料理をマルゴとサラサに食べてもらった。
とても好評だったので、是非お前たちにも食べてもらいたかったのだが、もうそれも叶いそうにないな……。
だから料理のレシピをサラサに伝えておいたよ。食べてみてね。
そうだな……。もっと沢山伝えなきゃいけないことがあるんだけど、こんな時に限って上手く言葉がまとまらないよ。ごめんね。
じゃあ、最後に。
俺はジュノを支えてくれているエルザのことが大好きだよ。もちろん親友として。
だから俺にとって、ジュノもエルザもこの世で一番大切な親友だ。それだけは絶対に本当だと断言するよ。
俺と友達になってくれてありがとう。
さよならは言わないよ。生きていれさえすれば、また必ずどこかで会えるから。
ケイゴ




