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k-117

 マルゴとサラサの幸せな結婚式が終わり、そして一夜が明けた。


 酔いつぶれた面々は、鍛冶小屋の方で青い顔になって横になっている。


 俺は、いつものように家畜の世話をし、ストレッチ。そして鍛錬。


 ここのところ、ずいぶんとウインドの威力も上がってきたような気がする。



『個体名:奥田圭吾はウインドLv3を取得しました』



 鍛錬をしていると、アッシュがウーと唸りだした。


 アッシュのこの反応は、何らかの敵意がこちらに向けられれたときのものだ。


 俺は周囲を警戒する。


 すると、川の方向からサーペントがウネウネとこちらに近づいてきていた。まずい。


 今、家には二日酔いで倒れた者しかいない。俺全身から冷や汗が出るのを感じた。



 ――俺が何とかするしかない。



 丁度鍛錬をしていたので装備は整っている。



 ――戦闘開始だ。



 俺は、サーペントに向けシャープシュートを放つが、硬い鱗にはじかれる。弓を手放し、剣と盾に持ち替える。


 そして、念のため対峙したサーペントを鑑定してみた。



『個体名:奥田圭吾は鑑定Lv2を取得しました』



【モンスター:サーペント。蛇モンスター。スキル:猛毒のブレス。たいていの物であれば溶けてしまう。弱点:自身の猛毒のブレスに対する耐性がないので、魔法『ウインド』で猛毒のブレスを跳ね返すことが有効】



 この土壇場で、今まで使えなかった鑑定スキルのレベルが上がった。


 なんとサーペントの弱点を看破することに成功したのである。


 するとそこへ、ブルーウルフ二体が颯爽と現れた。


 サーペントと距離をとりながら動き回り翻弄する。心強い援軍だ。俺は、注意深くブレスのタイミング見計らう。


 しかし、ブルーウルフたちはそう長くはもたず、サーペントの尻尾攻撃くらい、動けなくなる。


 こちらへ向き直るサーペント。いよいよ来るか……。


 俺は、鎌首をもたげブレスのモーションに入ったサーペントに手をかざす。


 そして、猛毒のブレスが噴射される。それにタイミングを合わせ……。



「ウインド!」


 ブオオオオオオ! キシャアアアアア!


 逆流する猛毒のブレス。


 自分の猛毒のブレスをまともにくらい、サーペントの硬い皮膚が焼け爛れ、動きが止まる。


 すかさず俺は、サーペントに近づく。


 そして、少し高いところにある頭部に足技用に改良した鉄靴による後方宙返り蹴り技、『ムーンサルトキック』を放った。


 ドカッ!


 サーペントの頭がつぶれた。そして俺は、ウネウネしていたサーペントにに剣を突き立てとどめを刺した。



『個体名:奥田圭吾はLv15になりました。体力32→34、魔力22→24、気力26→28、力37→38、知能79→80、器用さ37→38、素早さ36→37。ムーンサルトキックLv3を取得しました』



 俺は、ステータスやスキルの表示を、サラサから購入した紙に念のため書き写した。 


 俺は急いでブルーウルフにかけより、イレーヌ薬草の体力ポーションを飲ませ怪我の治療を行った。


 いつも助けてくれてありがとうな。



 ――幸運にも俺は、強敵であるサーペントを討伐することに成功したのだった。



 11:00

 俺は、ムレーヌ解毒草のスープとパンを用意し、鍛冶小屋で死屍累々と横たわる皆に出してあげた。


 回復した面々は俺が倒したサーペントを見るなり、口をあんぐりと開けて驚いていた。



 12:00

 貴族様ご一行は町へと帰っていった。俺とジュノもサーペントを荷馬車に乗せて、町へ向かうことにした。



 13:00

 ジュノをエルザの宿屋に降ろすと、エルザが出迎えてくれた。荷台のサーペントに驚いていた。


 俺はその足で、冒険者ギルドへと向かい、ダンにサーペントの討伐報告をした。ダンも口をあんぐりと開けて驚いていた。


 討伐報酬として、金貨9枚とギルドポイントを84ポイント得た。


 現在、カード上のギルドポイント表示は169となっている。


 そろそろ、次のスキルを考えるときだろうか? 俺は解体屋にサーペントを預け、ダンとスキルの相談をすることにした。

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