表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

129/617

モノローグ・バイエルン6

 我輩の名前はレスタ・フォン・バイエルン。伝統ある誉れ高き子爵家貴族の一人である。



 良かった、どうやら自分の名前が認識できている。我輩はまだ大丈夫なようだ。


 冒険者ギルドマスターのシュラクが我輩のところへ謝りに来た。彼の心の内を聞いた。本当に真摯に我輩に訴えかけてきた。



 我輩の息子ハインリッヒがどうやら増税で得た収入をモンスター討伐の資金に回すように指示したらしい。


 それならばと、シュラクが我輩の復権については待ってほしいと願い出てきた。


 シュラクが我輩と皆の間に立たされ、どれだけ辛い思いをしたのかも知った。


 シュラクに頭を下げさせるなどとんでもないことである。我輩は、すぐに頭を上げてくれと言った。



 心の痛みを知った今だからこそ、彼が受けた苦痛が理解できる。気がつけば我輩の方からシュラクに頭を下げていた。


 シュラクが慌てていたが、そんなことは関係なかった。


 我輩は人として間違ったことをしていたのであれば、頭を下げるのは当然だと思えるようになった。


 我輩はシュラクに今まで苦労をかけたことを、素直な気持ちで謝罪したのだった。



 思えば我輩は、ずいぶんと謝らなければならない人間が多いようだな……。


 冒険者たちに対してもそうだし、あのケイゴオクダに対してもそうだ。ずいぶんと酷いことをしてしまったと思う。


 他にも町の方々に迷惑をかけている。数え出したらきりがない。



 そうだな……。そろそろ家の敷地外にも出てみよう。


 それが出来たら町の皆に謝罪し、可能であるならば交流を深めよう。



 ……ただ一つ、今回の件で引っかかることがある。息子の考えていることが良く解らないということだ。


 このことはシュラクにも伝えてある。



 増税したかと思えば、急に冒険者ギルドのため町の安全のためだと言う。


 我輩が言えたことではないのだが、本当に皆のことを考えてのことなのかが疑問が残る。


 自分の息子のことながらよく解らない。息子のことも理解していないとは、本当に親として失格であるな……。


 もしも息子がかつての自分のように横暴に振る舞い、皆に迷惑がかかるような事態になるようであれば、親として子をいさめなければならぬであろう。



 そのことだけは、このレスタ・フォン・バイエルンの名に誓って。否、そうではないか。父として、子のやらかしたことの責任をとらねばなるまい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ