K-94
翌朝、気持ちよく目覚めることができた。体調も昨日よりはすこぶる良い。自然の治癒パワーというのは案外バカにできないのかもしれない。
さて、まずは安全確認だ。あのトカゲモンスターが舞い戻ってこないとも限らない。
俺はそっと小屋のドアを開けて、外を伺ってみたが大丈夫のようだ。
俺は外に出て冷たい水で顔を洗い、家畜の世話をすることにした。
10:00
家の中で、朝食をとった後、少し畑の手入れをすることにした。
俺は、戦闘用の装備に身を固め、空を警戒しつつ畑に移動した。
畑はやはり一部が破壊されており、作物が駄目になっていた。しかし、被害が一部だったのがせめてもの救いだ。
先日の戦いで荒らされた部分の土を均す。無事だった作物に水をやる。畑の手入れを手早く終わらせた俺は、空を伺いつつ、身を低くして家に戻った。
12:30
昼食を食べる。火を使わない食事だ。
13:30
鍛冶小屋で鍛錬を行う。
ビシュ
精神を統一し足刀蹴りを繰り出す。
ヒュッ
鍛冶小屋にあった銑鉄の剣で突きを繰り出す。
汗が滴り落ちても気にせずに一心不乱に鍛錬をする。俺はひたすら、体術と剣術の鍛錬に励んだ。
18:00
こんなに鍛錬に打ち込んだのは、初めてかもしれない。
体術と剣術の腕前が上がるだけではない。
いざという時の心構えができていくのを感じる。普通に考えて、足刀蹴りであの空飛ぶモンスターを狩ることなど不可能だろう。
ただ、いざその場面に直面した時に、選択する行動が変わると思うのだ。
体中の汗をタオルを濡らしふいていく。俺は、保存食と水筒で夕食を済ませ、そっとドアを開けて外を伺う。
危険がないのを確認。アッシュを抱え、寝室に移動した。
ランタンを枕元に置き、仰向けに寝る。
戦闘用装備はそのままに。剣、盾、弓は手の届く範囲に置く。
俺は今日の夜も無事乗り越えられることを願いつつ、眠りについた。