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ダンスマカブルゲーム

「やあやあ、よいこのみんな!元気にしてるかな?僕の名前はナビゲーター。このダンスマカブルゲームの案内役さ!ん?ダンスマカブルゲームが何かだって?しょうがないなぁ、今回だけは特別に教えてあげよう!

―――ダンスマカブルゲームとは、叶えたい願いを持つ者たちが、互いの願いをかけて死の舞踏ダンスマカブル、つまり殺し合いをしてもらうのさ!そして、勝った人にはポイントが与えられ、さらに、勝った相手がポイントを持ってた場合はそのポイントも手に入れることができる!え?そのポイントをどうするんだって?もちろん、自分の叶えたい願いを叶えるためのポイントさ!ポイントが願いに見合う数だけたまると僕からポイントがたまったよ!ってお知らせするから、その時、君の願いはかなえられるって寸法さ!だから、君もダンスマカブルゲームに参加しよう、僕が目の前に現れたということは、君には叶えたい願い、命を懸けてでも叶えたい願いがあるんだろう?」



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ナビゲーターの音声が流れる。


『ギルドのリーダーは口上を述べてください。』


「私、『ワンダーランド』のギルドリーダーは願いをかなえるために、命を懸けて戦うことをここに宣言する。」

「俺、『ブレインバクハーズ』のギルドリーダーは願いをかなえるために、命を懸けて戦うことをここに宣言する。」


『口上を確認しました。それでは戦闘を開始します。』


カウントダウンが始まるとき、私はみんなに確認をした。


「私が出る必要はある?」

「いや、ないね。俺たちだけで大丈夫だ。」

「うん、あのくらいなら私たちだけでオッケーだよ。」

「わかった。よろしくね。」


『…3…2…1、スタート!』


スタートの合図とともに、私は後ろへ下がり、他のみんなは前に出た。


女王クイーンが出る必要ないだと!?ふざけるな!何としても引きずり出してやる!」

そういったリーダーは、カブトムシの角と羽を生やしこちらに向かってきた。


「おーこわ、女王陛下の前にお前たちみたいな雑魚通すわけねーだろ。」


圭介が雷を放つ。

一直線に飛んできたそれを敵のリーダーはよけて躱した。


「それで終わるわけないじゃん。」


そう圭介が言った瞬間、雷が枝分かれして敵のリーダーとそのあとに続いていた仲間にも直撃した。

後ろの仲間は、それで倒れ動かなくなった。


しかし、敵のリーダーのみが何とか立ち上がった。


「おー、頑張るねぇ。」

「ハート、交代。残りは私がやるわ。」


美和が前に出た。

ちなみに、ハートというのは私たちの間で決めた愛称だ。

圭介がハート、美和がダイヤ、あかねがクローバー、翔がスペードだ。


「氷漬けになって死ね。」


相手がふらふらしている間に、美和が敵のリーダーを氷漬けにして、その氷が砕け氷漬けになった人たちを粉々にして倒した。

その瞬間、スマホから声が響いた。


『Your Win!ギルド、ワンダーランドの勝利です。報酬を受け取ってください。』



私たちはスマホの画面を見て報酬を確認した。

どうやら相手の持っていたポイントは少なく、そして願いをかなえる権利にも足りないみたいだった。



「はずれ、だね。」

「しょうがないよ、2人だけで勝っちゃったしね。」

「じゃ、今日はこれで解散としましょうか。」



私が解散を宣言すると、みんながブーイングをした。



「えー、なんで!?」

「早くない?」

「だって、もう買い物も終わらせたし、藍ちゃんたちの様子も見れたでしょ?」

「最後まで見届けるのが、尾行だと思いまーす!」

「圭介、さすがにそれは野暮だから……。」

「ま、さすがにそこまで見る必要はないよね。」

「ゲームも参加したし、今日は解散でさんせーい!」

「ありがとう、あかね。」


倒した相手のことなどもう忘れたかのように、私たちはその場を立ち去って行った。



気づけば周りは元通りの喧騒に戻り、先ほど死んだ彼らの死体もそこにはなかった。



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