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エッセイ

ドーピングをして小説を書いているようなものだ

作者: 七宝

 私はよく小説に下品な言葉を使う。面白いからだ。


 特に咎められたわけではないのだが、全年齢向け下ネタを禁止しようと思う。私の読者は悲しむだろうか。それとも、それでも面白いはず、と期待してくれるだろうか。


 面白い小説を書きたい時、人はどうするか。流行りのものに乗っかる? それとも誰かの作品をパクる? テンプレを使う? 天才の場合は勝手に手が動く?


 私の場合は、面白ワードを使う。数は少ないが、それぞれの破壊力は高く、見るだけで笑ってしまうような言葉だ。それを少数精鋭で取り入れる。


 私がよく使う面白ワードは主に3つ。「うんこ」「しっこ」「きんたま」たったこれだけだ。数少ない武器でよく戦ってきたな、と自分でも思うほどだ。


 しかし、これは私の実力ではない。このワードを使えば誰でも面白いものが書けてしまうのだから。「うんこ」なんて、文字で20分、音で20分、ビジュアルを想像して20分、合計1時間笑っていられる。そんな麻薬のようなものを私は使っていたわけだ。


 このことに気が付いたのは今朝のことだった。胃が痛すぎて死にそうだったので家で寝ていた私は、あまりに暇なのでスマホの写真整理をしていた。しばらく仕分けや削除をしていると、高校の頃の友達の写真が目に入った。


 どこの大学に行ったって言ってたっけなぁ。久しぶりに会いたいンゴねぇ。思い立ったが吉日、私はLINEでの連絡を試みた。トーク画面を見てみると、もう3年も連絡を取っていない。「生きてる?」と送信してみる。


 0秒で既読がつき、その後電話をすることになった。0秒で既読がついた時はゾッとしたが、おそらくちょうどスマホを触っていて、バナーから飛んできたのだろう。


 または、3年間私とのトーク画面をずっと開いて凝視していたか。そんなに想ってくれる人が居たら、いいよねぇ。いいよねぇ⋯⋯


 というわけで、しばらくして電話がかかってきたのだが、その時に私が小説を書いているという話題が出た。高校時代は小説のしょの字もなかったが、話を作るのが好きだった。要するにスーパーうそつきだ。彼はそれを覚えていた。


 せっかくなので紹介したのだが、どんなジャンル? と聞かれた時に私は詰まった。どんなジャンル? 一応ジャンルは決めて投稿しているが、厳密には何のジャンルなんだろうか。


 考えた末、私は「120作品くらいあるけど、半分くらいうんこ」と伝えた。友人は「高校の頃のままやね」と言っていた。高校の頃はちゃんとお嬢様お嬢様しとったやろが。


 そこで気付いたのだ。いろいろ書いてきたつもりだったけど、うんこが半分も占めていたのか、と少し悲しくなった。そうか、今まで築いてきた七宝ブランド、ついてきてくれた読者、ブクマ、ポイント、いいね、感想などは私の頑張りではなく、うんこによるものだったのか。そう思ったのだ。


 もちろんそうでない部分もあるだろうが、やはりうんこの影響は大きい。「いやいや、そんなことないよ」と言ってくれる人もいるかもしれないが、そうじゃないんだ。違うんだ。


 私は今、うんこに負けた気分になっているんだ。うんこをもってうんこを制す、という言葉もあるが、私はうんこ以外のもので勝ってみせたい。私の力はこんなものではないのだ、と思い知らせてやりたいのだ。うんこに。


 これは自分との戦い、うんこへの挑戦なのである。どうか温かく見守っていただきたい。


 思えば私も面白ワードをいくつか作ってきていた。彼らに力を借りよう。力を貸してくれ、サンバサンバブンバボンバ!


※うんこやしっこやきんたまが必要な場面があった場合は出します。今回の話は、必要ないのにむやみに出すことはしない、ということです。

 ちなみに、今回の宣言が適用されるのは今のところ次回の作品のみです。なので、これからもよろしくね!!!!!!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] ドーピングはいけませんねー(棒) [一言] 私は想像力豊かななので「うんこ」という文字でもう吐き気を催してしまうので避け勝ちですが、このエッセイでは大丈夫でした(*´ω`*)
[良い点] 下ネタ! [一言] 私はよく自作品に「おっぱい」を使います。 楽しいから(((o(*゜∀゜*)o))) けれど、あまりにも使い過ぎて「おっぱい作者」と認知されるのは恥ずかしいので、ほどほど…
[良い点] うんこのパワーは絶大ですからね。 しかし、うんこを使いこなすのにも技量がいるでしょうし、 決して単なるドーピングではないと思います。
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