お決まりのあれですよ。
「えっと…ここで何するんですか?」
「魔力量を測ります。」
「「おぉーテンプレ(ですね)。」」
「ここまで大掛かりな物じゃないといけないんですか?」
「そうでなければ測れませんよね?」
「え?」
「え?」
「そりゃテンプレ通りにゃいかんだろうよ。ここは少なくとも俺らの知らん世界だ。俺らの知ってるテンプレ通りにはならんだろうよ。そういう事もありうる訳だ。簡単なことだろ?まぁアメリアは俺らと同じ境遇の奴を知ってたが。」
「同じ境遇ですか?」
「ああ、俺らは“異界の来訪者”だったっけな?そんな感じらしい。」
「…………………………………。へ?」
「「?」」
「その話は本当ですか!?」
「え、うん。」「ああ。」
「な、な、な、」
「「な?」」
「なぁんで最初に言わないんですか!!!!」
うっわ、びっくりした。
「「へ?」」
「いいですか!“異界の来訪者”というのはですね!初代の[キシタニ・ツバサ]様がとてつもない量の魔力量を保持しておりました!そうやっていくつもの機械がこれまで何度も塵になってきました!どれだけのお金が消えていった事か………。とりあえず付いてきてください!」
結構金のこと気にするな、この人。と、思いながら俺たちはそのあとを追った。
付いたところはすごい簡素な作りをした部屋だった。真ん中に小さな水晶が置いてある。
((ん?これはテンプレの予感))
「これは26人目の(面倒なのでこれから来訪者にします。)来訪者が作られた物の一つです。この水晶は『オーブ』と言います。この水晶には異常なほどの付与魔法がかけられており、その中には【不壊】という物があります。この効果は文字通りの効果がありますのでご安心を。魔力量についてですが数値化されて出てきます。そしてその人のスキル、ユニークスキル、ジョブ、称号がたまに表記されたプレートが構築されていきます。スキル、ユニークスキル、ジョブ、称号については後で教えます。」
あ、そんなにいたのね来訪者。
(一般人は100、宮廷魔術師で500、魔族が1200、来訪者の平均が100000らしい)
((なんかちょっと残念))
「どうかしました?」
「「ヴェッ!マリモ!」」
「?ではこちらに手を当ててください。」
「じゃあ俺から行くよ。」
そう言って先に出ていったのは爽太だった。
「何がでるかな〜」
そうやって手を当てた瞬間。
とてつもない光が溢れた。
「け、結果は…。」
水晶が示していた数値は……。
999999999999999999/9999999999999999
スキル:『全系統魔法(正規)LV・MAX』『空間圧縮』『空間伸長』『不老』
ユニークスキル:『イケメンスマイル』『剣の才・極』『魔道の才・極』
ジョブ:『学生』『神空の守護者』
称号:残念イケメン
………。
「出たなお決まりのチート主人公!」
「これは…………。」
「何ですかコレー」
あ、カリンさんが壊れた。もういいや。俺もやっちゃえ。
そして光が溢れ出し…。
スキル:『全魔法系統(裏)LV:MAX』『思創考壊』『縁切り』『神の素質』『速度上昇(設定可能)』『思考速度上昇(設定可能)』『操作:水素』『***の寵愛』
ユニークスキル:『捕血』『血機器創生』
ジョブ:『学生』『神海の守護者』
称号:***に異常な程愛される男(継続)
「は?」
「強そうだけどさ。なんなの、その“なんとかなんとかの寵愛”って。」
「知らん。ん?どしたカリンさん。そんなに震えだして。つか戻ってきたのね(ある意味で)。」
「なんで貴方はあの***様の寵愛を受けているんですか!?」
「ん?今なんて?」
「だから***様ですよ!」
「お前聞こえた?」
「うん。聞こえないの?というかクラスメートに同じ名前の人いたよね。***さん。」
「え、聞こえない。」
「なんで?もしかして呪いでもつけられてんじゃないんの?」
「いや、そりゃないだろ。」
「いや、十分ありますよ。あの神様ならその可能性。」
「「え?」」