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自己紹介

教壇に立ち、前で話をしているのは小さ、背の低い女性だった。


「おはようございます、皆さん。今日からまた頑張って行きましょう!」


「「「「「はーい!」」」」」


「うんうん、良い返事ですね!そして私の背が低いからってからかわないでくださいね!」


「「「「「…………。」」」」」


「え?皆さん?皆さぁん⁉︎」


「センセー、もうなんもないなら早く終わりましょうよー。」


「ムムム〜!話をそらしましたね〜…。まぁ良いです!今日は許してあげましょう!」


そしてその背の小さい教師?は小さく咳払いをし、言った。


「今日は転校生がいます!皆さん仲良くするように!」


ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ。


「先生!」


「はい!なんでしょう!」


「男子ですか女子ですか!」


「三人…四人だったかな …。男子二人女子二人です!」


「「「オオオオオオオオオオ!!」」」


「男子うるさい!」


「「「シュン………。」」」


「いつもありがとうございます。委員長さん。」


「いえ、馬鹿男子にはこれくらい静かになってもらわないと話が進まないでしょうから。それで、どんな人達ですか?」


「ふっふっふ、それがなんと……全員来“訪者様”方です!」


「「「「………。」」」」


「………え?あれ?リアクションが…。」


「「「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」」」「「「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」


「キャッ⁉︎え、あ、やっぱり嬉しいですよね。もしかしたら時代の流れが一気に変わって行く現場かもしれませんしね!」


「そうですよ先生!その通りなんですよ!」


「「可愛い「イケメンの」「「転校生!!」」


「ちょっとアンタ達!興奮するのも良いけどね、あんまり迷惑かけちゃだめよ!」


「そんな事言っちゃってー、本当は委員長も楽しみにしてるくせに〜。」

ツンツン。


「ばっ、別にっ、そんな訳ないでしょ⁉︎な、何を急にそんな事を……⁉︎」


「分かりやす〜い。」


「バレバレじゃん。」


「ぅぅぅぅぅううう…!うるさいわね!もう!そうよ!楽しみよ!何か悪い⁉︎」


「「「「「いえ!何も!」」」」」


「はぁい!皆さん!一旦落ち着いてください!では、入って来てください!転校生の方々!」



____________幽鬼side___________________________



「「入り辛ぇぇぇぇ。」」


いや、普通に入れればよかったの。「転校生の方々でーす」だけでよかったの!何「来訪者でーす」って言っちゃってんのあの教師!マジでどうなってんの⁉︎


「まぁまぁ、早く行きましょうよ。不審に思われるかもしれないですよ?」


「けどなぁ…。」


「さぁ、ご主人様!滅茶苦茶かっこよく登場して初日から人気者になりましょう!」


「やだよ!普通でいいの!俺は!」


「え〜、いいじゃないですか〜。精神力も鍛えられて一石二鳥ですよ〜。ね、目立ちましょう!という事で、」


そういって、馬鹿聖剣は大きく右手を振りかぶり、


「ドーン!」


ドア破壊しやがった。頭オカシイんじゃねぇのあいつ。



「ちょ、何やってるのソラちゃん!」


「皆の者よく聞きなさい!この方こそ神空の守護者!霧破羅爽太様ですよ!」


「わっ!開始そうそう止めてーーーーー⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」


「いやです!止めません!ご主人様はこのイケメンなフェイスをお持ちなのですよ⁉︎もうちょっと胸を張ってください!」


「無理だよ〜!僕は静かにしたいだけなんだからさ〜!」


「ソラちゃん。もう止めにしてあげなさい。皆さんが混乱してますよ?」


「貴女様に従うのはいやですけど……今回だけですよ…。」


「はい、分かればよろしい。」


「たまには役に立つんだなお前。」


「偶にじゃないんだけど〜。」


いや、絶対いつも碌なことしてない。これだけは絶対断言してやる。


「ひどいなぁ、私の扱い。」


「あ?お前のやった事の結末だよ。全く、何考えてんだか。」


「あ、あの〜。じ、自己紹介を…。」


「あ、はい。うるさくしてスンマセンでした。じゃ、どうもこんにちは。嗣谷幽鬼です。あ、ユーキ・ツグタニかな…。よろしくお願いします。」


「ユーヒ・クギタニです。よろしくお願いします。」


「「「「「うおおおおおおお!!!!!」」」」」


男子たちが湧いた。


「騒ぎを起こしてすいません!ソータ・キリハラです!どうにかして絶対に直します!」


「「「「「キャアアアアアアア!!!!!」」」」」


女子も湧いた。


「ソラです!人間たちよ!跪け!」


変な子扱いされるだろうなぁ、と思っていると、


「む、同級生ロリ………ハァハァ。」


「これはッッッッ⁉︎このような事が現実にあっていいのか⁉︎」


「フォオオオオオオオオ!!!」


え、怖い怖い。マジかよ嘘だろ悪趣味にも程が………いや、人の性癖を貶すのはもっと悪趣味だ。けど………マジかぁ………。ちょっとなぁ…。


「む!何か失礼な事を考えられていたような気がします!言いたい事があるならはっきりと言いやがれ、です!誰だか知りませんが!」


なんと。気付かれてしまった。野生の感かな?


「なんかムカつくです…。」


「ちょっと、もう抑えてよ!」


「ムゥ………仕方無いですね…。分かりました。我慢します…。」


「なら良いんだけど……。」


おい、爽太。そこで追求をやめれば絶対になんかやらかすぞソイツ。


「えぇっと、ドアは後で直すとして………皆さん。席はどうしますか」


ギロッ!


男子の目は夕陽に、女子の目は爽太に一斉に向けられた。

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