朝起きた瞬間からホラーが始まるってドユコト?
眠い。体も怠い。腹がすごく減っているのに起き上がれない。何か怠いって感じじゃなくて重い?のか。物理的に……ん?あれぇ?
「んぅん。」
「キィヤアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!朝から来やがったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
そいつはゆっくり欠伸をして、
「おはようございます、幽鬼君。今日から学校生活の再開ですね!」
こいつ首飛ばしてやろうか。
「そうか、分かったから何故お前は俺の腹を枕にして寝ていたのか説明しろ今すぐにだ。」
「えぇ⁉︎これくらいの役得があってもいいでしょう⁉︎折角お風呂にも入れてあげたのに…。」
「…………あ”?」
自分の服を確認してみる。
状態(髪の):寝癖?でボサボサ
装備:着たら猫のマスコットみたいなのになれる服
「…………。すり潰す。」完全に理解+怒
「キャッ、潰されちゃう♫」
「お前俺の裸体見たのか…?」
「それが上半身までしかできなかったんですよね〜。私は主に下半身のほうを見たかったのですが……刃物で覆われていたので。」
「あ”?刃物?」
そう言われて確認してみると……うわっ。感想を言うとね。ギョッとしたわ。だってさ、なんかちょっと赤い線が入ってる刃物がめっちゃ下半身に生えてる?んだぜ。自分の体からだぞ。
「ゔわっ。」
「ね?というか覗き方可愛いですね。」
「なにこれ。」
「あいつの所為かもですよ。」
「?」
「昨日の事覚えてます?」
言われて考えてみる。あれ?この部屋に入って、夕陽と二人になって…………。
「あ”っ!禁死の奴解放しやがったなぁそういえば!テメェよお生きとったなぁ。もし“前”みたいな事起こしたらあいつ100%解放するからな!覚えとけよ。」
「肝に命じておきますね。で、そのあと甲斐甲斐しく看病したのは誰でしょう?」
「…………………………できたのか?お前。」
「ええ、当然ですよ?こんな事もあろうかと事前に用意してました。それはもう用意周到に…。」
「お前最初から禁死解放する気だったろ。」
「気のせいじゃないですか?」
「いや絶対に「気のせいじゃないですか?」…。」
今絶対はぐらかしやがったなこいつ。
そんな事をしていると、
コンコン。ノックの音が聞こえた。
「はぁい。何ですかァ?」
「ユーキ?ザックだが…大丈夫か?」
「いや全く、鍵開けるから待ってろ。」
夕陽の顔を見ると頬を膨らませている。……腹立つ。そしてこいつが美人な姿をしてるのがもっとむかつく。
「ン”ッ!お、おはよう、ユーキと…ユーヒ様?」
「やめろザック、こんな奴に様付けなどは要らんから!そんでなんだそのむせ方は…。」
「え、でも…」
「いいですよ、別に。幽鬼君がそういうのなら。」
「じゃあユーヒさん。」
「ええ、それで結構。でももし気軽に話しかけてきたら上と下を切断しますから、覚えておいてください。」
「うっ、うっす!」
「はぁ、何やってんだか。で、何のようだ?」
「あぁ、朝食の用意できたから呼びに来たんだけど。そして吹きかけたんだがその格好は?」
「私の趣味です、だってよ。これしか着替えが無いらしい。なんか制服が血だらけで洗濯中って言われたから。」
「なんでそんな事に?」
「ちっとな……色々あった。」
遠い目をする幽鬼。
「そ、そうか。うん、まぁ趣味は人それぞれだものな。それはそうと朝食の前に救援を頼みたいんだが…。」
「「どうした(ました)?」」
「ソータが…。
なんか朝っぱらからラブコメ主人公しとる。」
「「………………あ”あ”ぁ”(はぁ)?」」
「私もまだなのに!」
「ダマレェ!」
こんなに叫んで大丈夫か?
ー大丈夫だ。(防音の魔術かかってるから)問題無い。