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異世界に行くのって普通遅れないよね〜

初めて書いた短編で思い入れの強い作品だったので連載版を書くことにしました。


5月も終わりに近づいてきた今日は、生まれてから16年、無遅刻無欠席だった俺、佐渡大輝さわたりだいきとって人生初の遅刻と、俺の住んでいる旭山市、旭山高校一年の集団失踪となった日であった。




「う、う〜〜ん」


目を覚ますと、

いつもと変わらぬ見慣れた自分の部屋。当たり前だろう。

俺佐渡大輝は、高校受験が終わると同時に、今の住んでいる武田荘に引っ越してきた。

武田荘は、去年改装されたばかりで、そんなにボロボロではない。大家さんもいい人だ。たまにおかずのおそそわけしてくれるし、ほんといい人だよ。

しかも隣に美人のお姉さん住んでるし、

大星さんって言うんだって。これも大家さん情報。

しかも彼氏なし。


そんな武田荘で暮らし始めて一ヶ月が経とうとしている今、普段五時に起きて、朝食と自身の弁当を作りジョギングに行く俺だが、目を覚ますと、

いつもより数段明るい自分の部屋が目に入る。

だが、その理由もすぐ分かった。何故なら


枕元に置いているスマホを見ると、時刻は9時20分を指していたからだ。


そう本来、学生なら学校に登校している時間なのだから。そして普段の俺なら絶対にしないであろう遅刻をしてしまっているのだから。


「えっ………」


普段なら絶対にしないであろう遅刻に、ただらならぬ

危機感を感じた俺は、着替えを急ぎ、寝癖を直すため洗面所に向かう。

俺の髪は青っぽくしなやかだ。

以前友達に頭をガサガサと触られた時、

「お前、髪サラサラすぎ。女みたい」

とか言われたほどだ。

そんな髪を持つ俺はいつものように洗面所で寝癖を直し5分で支度をし、家を飛び出した。






家を飛び出してから、少し時間が経ち、あとほんの

2、3分で学校に着くというところで、

自分のクラスのある教室から、

学校の校舎丸々全て照らすような光が、あたり一面を照らした。


光が治った後には、周りに住んでいる人たちも光の出た学校を何事かと家から出てくる。

俺はそんなことには、目もくれず遅刻した自分がいち早く学校に着くため、学校に入り自分のクラスへ走り出した。




教室に着くと、教室の中は机や椅子があちらこちらに散らばり、

この中で何かが起きたのは明白で、

教室の中には、人っ子一人いない。誘拐?

いやそんなことない。クラスのみんなを誰にも見られず誘拐することなんてできやしない。

しかも争った後もない。どうなってんだ?


「なんだよこれ。」


だが、そんなのんきに、周りのことを観察してる暇もなく、俺のいる真下に、マンホールほどの円が現れ、

その円は、水色に輝き、俺を包むように収束していく。


「うわっ!! なんだよ!」


その時、


「何か足りないと思ったら君がいなかったのか〜」


となんとも気の抜けた声を最後に俺の意識は途絶えた。






目を覚ますと、まず目に映るのは、色鮮やかなガラスで覆われた天井、起き上がり周りを見ると、

嘘だろ⁈と言わんばかりの呆気にとられた顔を晒す、

白の修道服?に水色のラインが入っている、服を着ている、

おじさんと、美しい女性。

女性とおじさんは薄い布で顔を隠しているのではっきりとは見えない。

だが、美女だと言うのは、直感だがそんな気がした。


言葉を出すのを忘れ、呆気にとられている俺を見ていると、美しい女性は、


「貴方様は、…………まさか、『これって!異世界転移⁉︎』とは思いますが日高様御一行のご友人でしょうか?」


「うん? 日高?」


日高とは俺のクラスの学級委員長だったやつだ。

日高の名前が出るということは、クラスの奴らはみんなここに来たと、考えられるだろう。

なら、俺は本当に遅刻をしたんだな…


そんなことを考えている間に、おじさんとお美しい女性は

話を進めていた。










糞ほど長い話を聞いた結果、

○俺のクラスメイトは2時間程前にここにいた。

○俺は転移に遅れた

○元の世界には帰れない

○俺たちにはこの世界に来たときに特別なスキルが与えられる。

○この世界では、ステータスというものがあり、剣と魔法のファンタジーな世界ということ。


この5つがわかった。

お美しい女性の名はアルタナ、おじさんの名前はソールらしいのだが

【ステータス】というと自身のステータスとスキルが分かるらしい。


異世界に来たのならと歓喜する俺は、

そのことを聞いた途端

大声で

「【ステータス】!!」

と叫ぶ。

高校生なのにあんな大きな声で叫んだことを恥ずかしく思っていると、現れたのは空中に浮かぶ半透明の銀の板。



名前:佐渡大輝

種族:人族

職業:無職 Lv0

『固有スキル』

【無遅刻無欠席】

【模倣学習】

【翻訳】


『スキル』

【武術 Lv1】


『称号』

【異世界での初めての遅刻】


攻撃力とかのパラメーターはないのか。

成長具合わかんねーじゃん。レベルの概念あるのに能力値パラメーターないと意味ないじゃん。

しかも、俺無職じゃないよ。

一応偏差値高いって言われてる高校の学生だよ?

泣いちゃうよ俺、


てか、俺の遅刻称号になってない?

なってるよね。最悪だ。やっぱ遅刻なんてするもんじゃねー


【松瀬共矢から読者の皆様へのお願い】

『面白い!』、『楽しかった』と思って頂けましたら、『評価(下にスクロールすると評価するボタン(☆☆☆☆☆)があります)』を是非宜しくお願い致します。


感想もお待ちしております。


レビュー、をしていただけるとなお嬉しいです。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 一話を読ませて頂きました 斬新な能力が売りな作品ですね(^-^)
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