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第6話 お兄ちゃんと呼んでもいいんだぞ

11

3人の美少女加入により、その日の授業は騒然としていた。雫、咲のタッグがタッグ戦で全勝したり、エルがタイマンで先生と張り合っていたりした。

その時の翔はというと…

『な、なぁお前あの子たちとどういう関係なの?付き合ってるの?』

『俺と、恋のライバルになろうというのか?ふん、上等だ!』

「なぁ、お兄ちゃんって呼んでもいいんだぞ!」

彼女らに話しかける勇気のない男たちに質問攻めにあっていた。そして、しれっと最後に混ざるなガロンよ

その日の午前中の授業はそのように幕を閉じた。


そして、昼下がり食堂で、翔、咲、雫、エルで学食を囲んでいた。翔は遠慮したかったのだが、雫に断固として許してもらえなかった。

「なぁ、エル、確かにこそこそするなとは言ったがよく生徒になれたな」

「私は、もともとこの学校の二年生の時に姫様に引き抜かれて騎士団に所属した身であったので、ずっと二年生に籍は残っていたんです。それを再開しただけなので無理な手続きもほとんどありませんでしたので」

なるほど…しかし姫様、まさかここまで読んだうえでこの人選とかじゃないよな、流石に…

「翔ちゃん、この人は誰なの?」

「ああ、お前らには説明しないとな」

そういって、周りを見渡す。男子がちらちらとこっちを見ている。

そこで、小声に話す。

「人に聞かせられないような内容を含むから家帰ってからな」

「人に聞かせられない!?」

「2人だけの関係!?」

その時翔は思った。(君たち、息ぴったりだね。おかげで僕の汗はびっしょりだよ)

周囲の視線が半端じゃないほど痛くなった。

「ち、ちがうからな!!お前らが想像するような関係じゃないからな!!!」

先ほどとはうって変わって周りに聞こえやすいように否定する。

『『『チッッッッ!』』』

今、完全にチッ!って聞こえたな。周辺の男子全員から、なんでみんな魔具をしぶしぶ片付けてるのかな…

「私には…心に決めた人がいますから…」

…エルさんなんでそれを今恥ずかしがりながらいうのかな…

『『『wind!<風>』』』

っっっっっっ!!!!

殺気を感じ座っていた椅子から飛び退く、すると椅子はもちろん、机も俺が今食べていたサバの味噌煮も跡形もなくなっている。

間違いない、魔法と魔術の融合だ。まったく誰が教えたのか。

「Body enhancement<身体強化>」

とりあえずその場を離れるため身体強化を施し、ドアへ向かう。しかし、魔具は今はないため強化が甘い、すぐに追いつかれてしまう。

「ああ、くっそ!今できるかわからないがやるしかない!」

後ろから身体強化した男どもが迫りくる。

「Metastasis!!<転移>」

『うお!消えた!どこだ!』

『探せ!探して、事情を吐くまで殴り続けろ、そして吐いても殴り続けろ』

それ、結局殴られ続けるよね。

「翔、どこに行ったの?」

「翔ちゃーん、まだ話終わってないよー」

その後、2人も出ていったようだ。


12

即席の転移、今の魔力量では行ける場所なんて限られている。ちなみに翔が転移した場所は隣にあったロッカーだ。

そして人がいなくなったことを確認して外に出る。

「おい!エル!なにしやがる!!」

「実に面白かったです」

エルは笑顔で立っている。

「ですが、しっかり訂正はしておきますよ。まさか、近くに転移するとは、勉強になります」

「なぁ!馬鹿にしてるよな!完全に!!」

「そうですね、ではここでネタばらしを一つ」

エルが手鏡を渡す。

『あはははははは、面白かったわ、これでこの間の仕返しはできましたわね!』

手鏡、もといコウトラートには、姫様が写っていた。

「姫様の差し金か…!!」

『もともと用事があってご連絡したのだけど面白いことになっておりましたので、エルに一芝居うっていたできましたの。これで人払いもできましたしね。ごめんなさい、エル、あなたにもまだ聞かせてあげられない内容なの』

明るく笑っていたが一瞬にして鋭い目つきに代わる。エルは「私はこれで」といって食堂を後にした。

「で?用事ってなんだ?」

『魔族の国に動きがありました』

「なにがあったんだ?」

『はい、吸血鬼の治めるガーダの皇子がラークロン王国と正式な会談をしたいとの申し出がありました。さらに、対等な立場でということを強調されていました』

「魔族から会談の申し出だと!」

驚きを隠せない、圧倒的に格下である人類と対等に話すなんて信じられないのだ。

「で、受けるのか?」

『いえ、未だ検討中です』

「そうか、味方になってくれるならこの状況が少しは楽になるが、そうでない場合この国は一瞬で滅んでしまうからな。で?なぜそれを俺に」

『あなたが、国家最強戦力の1つであることもありますが、聖剣の適合者を同席させることを条件に出されました』

もう、理解が追い付いていかない。

「俺がこの前倒した奴は堕天使と言っていた。確かに吸血鬼なら憑依の技を使うことは可能だろうが、聖剣の力を逆流させることは不可能なはずだ。だからあいつが堕天使であることは決定的で…」

『でしたら、本人に聞いてみては?』

「ん?まだ検討中じゃなかったのか?」

『こんな機会またとありません。もちろん最高の警備で行いますが、私はこの会談を絶対に逃したくはありません。ですのでこの会談の中心であるショウ様にお話を伺いました』

「・・・なるほど、検討中ってのは俺がってことか」

それから、一瞬考えて

「いいぜ、やろうぜ会談、吸血鬼がどんな奴か興味もあるし」

『わかりました。では、これから1か月後に東の国境線付近でおこないます』

「了解した。じゃあ、その辺の準備頼むな」

『はい』

通信が切れたようだ。

「さ、となると行くところがあるな」


***


カン!カン!ドン!ドン!

爆発音と刃物のこすれる音が絶えず響く

「いいねぇいいねぇやっぱり出来る生徒を育てることは楽しいねぇ!!!」

「なんで一発も届かねぇんだよ!」

「がむしゃらに突っ込むだけじゃ俺にとどかないよー」

「うるせぇ!」

翔は爆破魔法と障壁を併用した爆破ブーストを多用しながら突っ込むもルート学長にことごとくかわされ、止められ、受け流される。

「うーん、流石に面白くないよ Hallucination<幻覚>」

1つ当たり2メートルはありそうな火球が全方位から襲う。ただ、魔術の弱点、何をするかわかっていればおのずと対応もできる。

「Thunder!<雷>」

素早い攻撃がルート学長を襲う。幻覚だとわかっていれば無視すればいいこと

「まぁ、いい手ではあるがこの状況、俺を相手にするなら間違いなく悪手だろう」

そういった瞬間迫ってきていた火球のいくつかが炸裂し翔の体を吹き飛ばす。

「てめぇ、魔具だけで起こす火球にしてはでたらめすぎるだろ!!」

学長の放った幻覚、10個ほどの火球のうち半分くらいが魔具で同時に作り出した”本物”の火球だった。

「ほほう、これは驚いた。ガードが間に合ったか、いや聖剣に守られたといったほうが確実か」

レオが危険を察し形を変え翔を守る鎧となり、なんとかダメージは防げた。

「せっかく強い力を持っているのに使い方を知らないなら意味ないよねぇ!」

そういって身体強化し、翔の顎を蹴り上げる。

「がっっっ!!!」

初めてダメージを入れられた。外傷は鎧のおかげでなかったが、軽い脳震盪を起こしていた。

「ふぅん、なるほど直接ダメージは入らなくても衝撃は通るのか」

一瞬で鎧の弱点を見抜かれた。それから攻撃が続くと翔が身構えると、

「まぁ、今日はこのあたりでいいだろう。あまりやりすぎると明日以降の授業に影響する」

そういって身体強化を解いた。

「ま、まて…よ、まだ俺は…やれ…るぞ……」

「うーん、いいガッツだがせっかくの生徒は大事にしたい。というわけで、sleep<睡眠>」

翔も抵抗しようとしたがボロボロで何もできずに眠りについた。

読んでくれた方ありがとうございます

前半はネタに走りまくりました。

次回、魔族出ます

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