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第1話 異世界ちゅーとりある 前編

軽い気持ちで少しだけ書いてみました。文章力がないので続くかわかりませんが、心が折れるまでは続きを書いていこうと思います。

俺は学校が嫌いだ。朝は早いし、授業は退屈、そして人と多く関わらなくてはならない。特に最後が大きな理由だ。人と多く関わろうとするとその人の中心にあるのもの、触れてはならないものが見えてくる。それに応じてぶつかったり、突き放されたりする。そして、俺はその後者を経験している。だから俺は学校が嫌いだ。だから俺はーー


ガンッ!

…机に何かが落ちた。

反射的に顔をあげると机の上には教師用の教科書がおいてあり、担任の教師が楽しそうな笑顔でこちらを見ている。

「私の授業で寝るのがそんなに楽しいか?小早川」

訂正しよう。目は笑ってない。

「いえ、自分は寝ていたわけではなく…「ほう、じゃあ私の授業をろくに聞きもせず考え事をしていたと」」

やばい、なんか言動を読まれた挙句、罪が重くなった気がする。

「随分偉くなったもんだなぁ」

重い、視線の圧がすごく重い。

「よしじゃあ…寝てろ」

ガンッ!

「え?」という声が出る間もなくまた机に何かが落ちた。ただし、落ちたのは押さえつけられた俺の頭だが。

6限目の記憶はここで途絶えた…


***


「やっと起きたね」

「ん?あんた誰だ?それにここは?」

壁もなく天井もなく、さらに床すらない空間に女性が1人

「小早川 翔、君に魔法の訓練をつける」

翔は彼女の言葉を反芻する。

(なるほど、夢か、ならやってみるか)

「じゃあ、手っ取り早く俺は何からしたらいい?」

翔はノリノリになりながら答えた。

「お、わかりが良くていいね〜でも、まだ時間もつながりも少ないから次から始めよっか」

「どういうことだ」と、言う前に突然空間が歪んだ。


***


「くぅ、痛ぇ」

頭がガンガンする。頭をおさえつつ机から体を起こす。

「え?食べる?」

下校時刻ギリギリの教室に俺以外にもう一人残ってるやつがいた。

…何故か弁当を片手に持って。

「いや、たべねぇよ」

「え、だって『食いてぇ』って言ったよね?」

「…違うってわかってていってるだろ」

「やはは、バレたか」

いたずらっぽく幼馴染の水蓮華 雫が嘲笑う。

「生徒会でお昼ごはんを食べ損ねちゃったから放課後に食べちゃおうと思ってね」

「なるほどな」

喋りながらも箸をすすめる。器用なことだ。余談だが雫は喋り方や振る舞いに反して頭が良かったりする。

「なんかすごく失礼なこと考えてない?」

この通り勘もいい。

「私の胸が小さいとか思ってたでしょ」

この通り勘も…

「そんなことないんだからね!」

勘も…

「…触ったことも…ない…くせに…」

「…お前はどうしてそんなに話が勝手に飛躍するんだよ」

もうフォローしきれず1人でブツブツ小声で何か言い出したので流石に口を出した。

「え?まって?そういう話じゃなかった?」

「大変言いづらいんだが、俺、その、お前の、胸に対してなにか言ったか?」

「…あ」

1拍おいてポンッと音がなるように雫の顔が一気に赤く染まった。

「じゃあ、さ、先帰るね」

ぎこちなく弁当を片付け、声をかける間もなく教室を飛び出していった。

「頭いいのに天然なんだよなぁ…」

1人になった教室ではいままで気にもしなかった運動部のかけ声がさっきよりも大きく感じた。

「さ、俺も帰るか」

1人の教室が虚しくなったので俺も教室を出た。


***


家に帰り、まず、俺はゲームのコントローラーを持った。これが今の俺の趣味だ。生きがいといってもいい。これがあるから学校に行く元気が出るようなものだ。ちなみに今ハマってやっているのは2年ほど前に発売されたfpsゲームで俺はこのゲームを『仲間』達と楽しんでいる。


『スナイパー2階に2枚』

「了解」

『裏から回り込んだ、スナイパー狩ったらもどる』

「ナイス、逆サイド見とく」

『助かる』


報告と必要最低限の言葉だけを仲間と交わす。

…わけでもなく


『ラグひどすぎ!』

『今の当たってないのかよ!』

「出待ちとかキモいわ!」

『チッ、味方邪魔すぎ!』


といった暴言が挟まっている。僕らのチームは別に弱いわけではないが別段それほど、強いわけでもない、ただ、みんなで楽しんでいる。


ーガチャ

時間を忘れゲームに没頭していると同居人が帰ってきた。うちは6畳1間だからゲームができるのはここまでだ。

「あ、姉貴が帰ってきたら落ちるね」

『りょうかーい』

『乙ー』

ゲームとパソコンの電源を落とし、身の周りを片付ける。

「おかえりー」

「ただいま、喜べ課外授業をしてやる」

「それはあとからでいいでしょ」

「ダメだ。『嫌なことは先にやる』それが私の流儀だからな」

「いや、でも「まだ反抗するか?」ーいいえ、なんでもありません」

あー完全に教師モードだ。うちの同居人とは姉であり国語教師であり担任でもある。小早川 咲だ。姉だからと言って優しくするわけでもなく、逆に身内な分あたりが強いのだ。ただそれ以上に普段は、2人でいるときは、たった1人の家族をとても大事にしてくれる。これがアメとムチというものだろうか、だとしたら俺はまんまと引っかかっているわけだが。

「おい、聞いているのか?」

「あ、うん、大丈夫」


その後その日の『課外授業』もおわり、いつも通り夕食、入浴などをすませ寝床に就く。

「翔、今日ちょっと力入っちゃったね、ごめんね」

「いや、悪いのは俺だし、こうやって怒ってくれるのはありがたいよ」

暗い部屋の中、姉モードになった姉さんと今日の反省会だ。

「流石、翔、姉さんにはもったいない弟だよ」

「それを言ったら俺だって姉さんの弟でよかったよ」

「嬉しいこと言ってくれるじゃん」

「そっちこそ」

お互いにおかしくなって吹き出す。俺たち姉弟仲は比較的いいほうだと思う。教師モードの姉さんが厳しいのも、俺が特別扱いされてると思われたら、クラスメイトにハブられたりされる可能性があるから特別厳しくしているらしい。他に家族がいない分大事に思ってくれているのだろう。

「そろそろ寝ようか、明日も早いし」

「そうだね、おやすみ」


***


「また、この場所か」

気がつくと天井も壁も床もないあの場所に来ていた。

「いるんだろ?次は魔法を教えてくれるんだよな?」

「お、わかってるね〜」

どこからともなく女性が現れた。

「じゃあ、早速始めよっか」

「いや、ちょっとまってくれ」

「ん?どうした?」

女性が首を傾げる。

「俺はあんたの名前を聞いてねぇ、なんて呼べばいいんだ?」

女性は一度考えて、

「あ、じゃあ、レオって呼んで」

「わかった。じゃあ、レオ俺は何から始めればいい?」

「そうだね〜まずは魔法の原理から行こうか―


気がついたら朝だった。長い夢を見ていた気がする。

「眠い」

昨日は遅く寝たわけでもないのに完全に寝不足だなぁ…



1限目の授業は、国語、つまり姉さんの授業だ。

寝たくない。と言うか寝るつもりなど毛頭ないのだが

…眠い

授業が始まり10分程度しか経っていないのに眠すぎる。まぶたも今に落ちそうだ。あ、姉さんが怒って近づいてきている。しかし、わかっておきながら抵抗できない体

「……!!…………!!」

雫が何かを必死に伝えようとしているが全然きこ…えな……い………


***


「いった!!」

目が覚めた途端、全身に痛みが走り身をよじる。

外傷はない、全身を筋肉痛のような痛みが襲っていた。

「なんだよ…これは…」

だが、そんなことを一瞬で忘れてしまうような光景が目の前に広がっていた。

燃える大地、朽ちた建物、煙で黒く染まった空、どこからか聞こえてくる爆発音と子どもの泣き声

そして何より、翔に衝撃を与えたものは、そこらじゅうに落ち葉のように転がっている人の形をした黒いナニか

絶望や地獄といった言葉が似合いそうな光景だった。

「あ、あああ…これは、夢…か」

途方に暮れ、言葉が口からもれる。

『違う、これは夢じゃない、現実だ。もっとも、君がいた世界とは別の世界だけど』

どこからか声が聞こえ、辺りを見渡すが全体から聞こえてくるようだった。

しかし、どこかで聞き馴染んだ声に聞こえた。

『時間がない、肉体の記憶を共有するよ』

その声がした途端、様々な情報が流れてくる。昨日の夢の記憶、だがその容量は約1年分に達した。

「・・・・・・!!!」

その膨大な情報量に頭が痛み、視界が歪み、仰向けに倒れ込む。

肉体に染み付いた記憶や技能が濁流のごとく翔の脳に負荷をかける。

『相手の方が早く、強引なことをしてしまった、すまない。しかも、急遽君をこちらに呼び寄せたせいで君とつながりが強かった人が2人、こちらに巻き込まれたみたいだ。重ねて謝罪する。しかし、私にはこれ以上手助けができない、だから、早く、私の所まで来てくれ…』

そのあまりにも一方的で少し悲しそうな声は、激痛で痛むなかでも、何故かはっきりと聞こえた。



しばらくすると、痛みは消え、立ち上がり黒く染まった空を見上げる。

「レオ、すまん…少しだけまわり道をする。先にあいつらを何とかして、必ずお前の元へ行く」

誓いを立てるように小さくつぶやいた。



それからまともに歩けるほどまで回復し、ぼろぼろになった街を歩く。

「ここに来てるのはおそらく、あの2人、さて、どうやって探したものかな」

降りかかる火の粉、瓦礫は体に当たる直前で軌道を変えて落ちてゆく。

「体は痛むが少しくらいは大丈夫そうだな」

そんなことを言いつつ軽々とこのあたりで一番高い屋根の上に飛び乗り、強化された五感で街全体を感じていた。


***


「こうして、主人公はトラウマを乗り越え、前にすすめることができました。さて、じゃあ」

誰に当てるべきだろうか、国語は特に正解が複数存在するから誰に当てるか悩むんだよな。

これだけは何年先生やっても慣れる気がしない。

あ、アイツまた寝てる!昨日の反省してないな!

「じゃあ、小早川、作者がこの作品をとうして伝えたかったことはなんだ?」

反応がない、爆睡か?アイツは一発殴ってやろう。

「まずいって、翔!起きてってば!」

私が小早川の席に近づくと雫ちゃんが焦った様子で翔に話しかける

やれやれ、こんな可愛い子が起こしてくれているというのに気づかないとは、我が弟ながら情けない。

そして、翔の頭上高くに教科書を掲げる。


「って、ところまでは覚えてるんだけどなぜ、私はこんなところにいる」

信じられない光景を前に誰も答えるはずもない質問を黒い空へ投げかける

呆然としていた咲の目に焦った様子で駆け回る兵士が目に留まった。

「兵士?まぁいいや、とりあえずあの人に聞いてみよう」


***


俺が強化された五感で街を監視をしていると2人の争う声が見つかった。

「ああ、1人見つけた」

ボロボロになった建物の残骸をうまく渡り歩き最短ルートで目標地点に急ぐ。

「あ、あのー、うちの姉が迷惑をかけました」

言い争う咲と兵士の間に申し訳なさそうに顔を出す。

「ああ、君はこの人の弟かね。ん?というか君は今どこから「翔ーーー!!!」」

兵士の言葉を遮り、姉さんが抱きつく。こんなところに突然放り出されて心細かったのだろう。その腕は微かに震えていた。

「すみません、ちゃんと、避難場所まで連れて行くのでこのあたりで」

姉さんを背負いながら伝えると兵士が避難所の場所を教えてくれた。

「では、私はまだ、逃げ遅れた人がいないか、探さなければならない、君たちも気をつけて」

「ありがとうございました」

避難所へ歩み出し、兵士から少し離れたところで咲が閉じていた口を開く。

「ねぇ、何が起ってるの?何か知ってるんでしょ?」

俺は小さく頷き、避難所に向かいながら、今分かる範囲で事情を説明した。


「じゃあ姉さん、俺はこれから雫を探してくる、ここにいれば大丈夫だと思うから」

「気を、つけてね」

咲の目は虚ろだ。唐突に起こった出来事の処理が追いついていないのだろう。

一声かけようとしたその時、大地が、空気が、空間そのものが震えた。

《GYAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!》

ここから距離はあるが雲の裂け目から巨大な影が姿を現していた。

「ここ、今度は何!?」

「くそっ!おもったより早いじゃねぇか!」

この厄災の元凶が街の中心部上空に浮遊していた。

最後まで読んでいただいた。心優しい貴方様、感謝の念を申し上げる。

私は文章を書くことがあまり得意じゃないけど、物語を書いてみたいという気持ちがあり、とりあえず思いつくままに書いてみました。(追記 心が折れて書き直しました…)

さて、内容ですが、夢、及び異世界と現実世界では、少し視点をずらして書いてみたのですが読みづらかったでしょうか?区別ができて面白いというと思いそのように書いてみました。

最初なので伏線や説明が多くあまり物語は進展していませんでしたが、次回からは物語が進むと思います。多分

長くなりましたが、この物語が少しでも面白いと思っていただければ幸いです。

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