79
「ここに女のマネージャ―はいらねーから。」
スパッと切り捨てられてあたしは
何一つ返す言葉が無かった。
「んじゃ、オレも・・・」
と言いかけた雄輔に
「いいよ。別に。応援くらいは
どこにいたって出来るし。」
そう言ってあたしは雄輔の背中を叩いた。
「雄輔は野球やるって決めてんでしょ。
やんなよ。応援するからさ。」
そう言ってあたしは精一杯の笑顔を作った。
*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆
正直、あたしだってがっかりした。
高校時代を思い出して
またあんな風に一番近くで
雄輔のボールを追う姿を見てたかった。
ま、でも、今はつきあってるわけだし、
男ばかりの方が
変な心配しなくていいかもしんないや。
そう思ってあたしは、
ずっとやりたかったバイトをすることにした。
「いらっしゃいませ~!」
念願だったファーストフードの店員さん。
やってみたかったのよね♪
制服も着てみたかったし、
そんなに難しそうじゃなかったし。
大学の近くのお店で採用になったあたしは
雄輔が野球してる間、
バイトに入った。
で、一緒に待ち合わせして電車に乗る。
これでお互い時間の使い方、
ばっちりうまく行くよね。
そんな風に思ってた。
実際、うまく行った。
最初はね・・・・。