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この先の結末  作者: みほ
60/84

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それからの雄輔は


普段通りにしているようでも


ぜ―――ったいにあたしと目を合わせなかった。




それが次第に


あたしの中では不自然に重くなっていった。




なによ・・・・


何拗ねてんのか知らないけど


そんなに拒否しなくていいじゃん。


寂しいじゃん・・・・




日に日にその想いは大きくなっていく。




部活中はもちろんのこと


勉強してても雄輔が気になって仕方がない。




「みさと先輩、あたし、もう、限界!!!」




みんなが練習しているときに


あたしは先輩に愚痴った。




「なんであたし、避けられてんだと思います?


意味分かんないまま


ちっとも答えてくれないし


そんなの幼馴染のくせに


卑怯だと思いませんか?」




いきなり爆発したあたしに


ちょっとびっくりしたみさと先輩は


「なに?いきなり・・・まだ口聞いてなかったの?」


なんて目を丸くした。




「俊介が『あいつら両想いだからなぁ♪』


って、言ってたのはだいぶ前だったのに・・・」




「両想いもなにも・・・


目も合わせてくれないんですよ!


ひどいと思いません?」


ぷーーっと頬を膨らませて言うあたしに


みさと先輩はフッと笑って言った。




「そのまま雄輔くんとっ捕まえて言ってみたら?」




そう言うと、みさと先輩は


「ちょっと~、雄輔くん!こっち来て。」


って、ランニング中の雄輔を部室に引っ張ってきた。




「こら!マネージャー、


雄輔の練習メニュー、邪魔すんじゃねー。」


意味深な笑いを浮かべて部長がみさと先輩に言った。




「急用なの!」


みさと先輩も意味深な目で部長を見る。


二人してニヤッとあやしい笑みを交わすのを見て


何だかちょっとうらやましかった。


ああいうのを


『目と目で会話する』


って言うのかなぁ・・・




「なんですか・・・?」


みさと先輩に雄輔は問いかける。


もちろんあたしの方は一切見ようともしない。


あれだけ仲良かったくせに・・・




「あかりちゃんが君のこと


卑怯者って言ってたよ。そうなの?」




「「はぁ?」」




思わずハモッてしまった・・・・・




そこだけ言いますか・・・先輩・・・・


それはないでしょ・・・・








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