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この先の結末  作者: みほ
50/84

50

まさかこんな所で


実現するとは思わなかったな・・・




ただただ夢中で


「雄輔!落ち着いて~~~!」


って、ギュっとしがみついた。




あたし達、昔からよくじゃれあってたから


あんまり深い意味もないんだけど。




「おい・・・・」


呆れたような雄輔の声が頭の上から降ってくる。


し――んと静まり返ったグラウンドに気付いたのは


たっぷり30秒は経ってからのこと。




「へーーぇ、おとなしそうな顔して


やるときゃやるじゃん。」


ちょっと動揺を隠しきれない福井先輩は


顔が引きつてる。




「もういいから。」


雄輔が落ち着いた声で言った。


「は?」


「は?じゃねーって。」


そう言われて改めて周りを見ると・・・




「ゲェ!!!」


思いっきり変な声をあげて


あたしは雄輔から飛びのいた。




「なんつー色気のねー声出すんだよ。」


雄輔が苦笑してる。


それどころじゃないよ・・・


みんなが見てるじゃん・・・・


変な意味で注目集めちゃった・・・




「んもう♪あかりちゃんってば


そういうことは二人っきりの時まで待ってよね♪」


みさと先輩が固まったその場の空気を


さっと降り払うようにさらっと言って


「ほら!早く練習!」


って、みんなを練習に追い立てた。







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