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「話に割り込んでくんな!」
「黙ってられっかよ!」
「何?!」
あたしを挟んで喧嘩すんのはやめて欲しいぞ・・・
「「「お!!!」」」
突然、近くから声が上がった。
はっとしてそっちを一斉に見る。
あ・・・・・
みんなの視線に先には
この暑い天気にも負けないくらいの
アツ~~~い口づけを交わす
部長とみさと先輩がいた。
「きゃ!」
思わず目をそらして顔を覆ったあたし。
離れてるからとはいえ
何してるかばっちり見えて・・・・
恥ずかしすぎる・・・・
「すげーーー・・・・」
「うらやましい・・・・」
みんなは目をそらさずにじっと見つめてる。
あたしはどうすればいいのよ・・・・
一人ドキマギしてるあたしの手を
雄輔がグイッと引っ張った。
「え?」
思わず雄輔の顔を見上げる。
「やってらんねー。
何が楽しくて人のラブシーン見てんだか。
オレ、帰るわ。行くぞ。」
みんながあっけに取られてる中を
雄輔はあたしの手を引き
ずんずん歩き始めた。
「おい!待てよ!」
小塚先輩の声に雄輔が振りかえる。
「あんたもこんなバカなことしてねーで
もうちょっとましな遊び方しろよ。じゃぁな。」
雄輔の捨て台詞にみんなが固まる。
・・・・・もうちょっと言い方があるでしょうに・・・