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慌てながらソフトクリームを食べるあたしを
小塚先輩は面白そうに見ていた。
そして、
「また来週もデートしない?」
なんて真面目な顔して言った。
「それは出来ません。」
即答するあたしに小塚先輩は苦笑い。
「えらく返事早いね。
これでも、オレ、結構もてる方なんだけどな。」
それはそうだろう。
どことなく嵐の二宮くんに似た小塚先輩。
もてそうな感じはする。
あたしも好きか嫌いかって聞かれたら
チームメイトということを差っぴいても
好きに分類されるかもしれない。
「じゃ、また部長にご褒美貰うか♪」
ニコッと笑って、本気か冗談か
そんなことを言った。
夕方までショッピングしたり、
ゲームセンタ―に行ったり、ご飯食べたりして
結構楽しく時間を過ごした。
気が付けばもう6時になっていた。
「そろそろ帰ろうか。」
「はい。」
最寄りの駅まで送ってもらって
「じゃ、ここで・・・」
と、家まで送るという先輩を断った。
はぁ・・・一応義務は果たしたよ・・・・
と思った時、
!!!!!!!!!
「じゃ、また学校でな。」
と、改札でニッコリ微笑んで
ホームへと消えていく先輩。
一瞬何が起こったのか分からなかったけど
ほっぺたに柔らかい感触と
肩に熱い手を感じて固まった。
・・・・・・・・・・・・
見事な去り際・・・・・・
しかしなんて早業だろう・・・・