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この先の結末  作者: みほ
27/84

27

「よっ。」


軽く手をあげて声をかけられる。


「あ、こんにちは。」


「また後でな♪」


「はい。」


ニッコリ笑顔で答えたあたし。





あたしは、お昼御飯のあと、


同じクラスの友達と一緒に食堂に行った。





高校生になると学校に自販機があるなんて知らなかった。


堂々とジュースが飲めるなんて


メッチャ嬉しいんだけど♪





ということで、今日はたまたま食堂で


自販機の前に並んでいたら


お昼を食べ終えた部長に会った。





で、さっきのご挨拶。





「きゃぁーーー!あかり、さっきの誰?


すっごいカッコイイ!!!」


「え?うちの部の部長だけど・・・?」


「ねぇ、紹介してよぉ!!!


まだ入り口のとこにいるじゃん!!!」


「・・・・・いいけど・・・」





妙にハイテンションのみんなを連れて


手に持ったオレンジジュースを飲みながら


部長の背中を探す。





友達と戯れながら何か話して、


時折笑い転げてる。


・・・・部活の時には見ない顔だなぁ・・・


珍しいもの見ちゃった・・・





「先輩!」


あたしは部長に呼びかけた。


あたしを振り返ってニコッと笑う部長。


あれ?


後ろでみんなクラクラよろよろしてますが・・・?


大丈夫?





「どうかした?」


「いえ、友達が先輩に会いたいと・・・・」


と言いかけた途端


「きゃぁ~~♪何言ってんのよあかり!!!」


と、妙なテンションの声が響く。





「良かったら、また部活の見学においでよ。」


甘い声ととろけそうな笑顔で言われて


みんながいっせいに頷いた。


・・・・・・・・・おいおい・・・





「・・・・・すみません・・・じゃ、行くよ。」


何だかアイドルにでも会ったような反応のみんなを


そのまま教室に引っ張って戻る。





「あんなカッコいい部長っているんだね。」


みんなが口をそろえて言う。


「絶対惚れるよね・・・」


うんうんと、頷くみんな。


いや・・・確かにカッコいいけどね。





「部活行くのも楽しいよね・・・あんな人がいたら。」


うらやましそうに言われて


「ま、楽しいけどね。(あたしは別の意味で)」


と、答える。





「あかりも好きなんでしょ?照れなくっていいって♪」


みんなが楽しそうに詰め寄る。


好奇心思いっきりむき出しにして。





「そりゃ嫌いじゃないけどね。」


「じゃ、好きなんじゃない!」


「もっと好きな人はいる。」


ぎゃぁぁぁぁぁ!!!


という絶叫が、廊下の端まで響いた。


何事かとみんながこっちを向く。





「もう、今日はぜーーーったい野球部の見学に行くから!」


「で、あかりの好きな人当てようか♪」


「あ、それ面白そう♪」


「でもあたしはあの先輩がいいわぁ♪」





そして・・・・


「あかりぃ~♪」





・・・・・・ほんとに見学に来るとは思わなかったよ・・・・






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