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この先の結末  作者: みほ
24/84

24

「あかり・・・・何か怒ってんのか?」


帰りながら雄輔が言った。





「んなことない。」


怒ってると言えば怒ってるかもしれないけど。


「んじゃ、俺ら、友達だよな。


何かみずくさい事言うなよな。」





・・・・・・・・・・・・





友達・・・・・か。





そうか・・・そうだよね。


あたしが雄輔のこと友達を思えないだけで


雄輔の中ではあたしはオトモダチ・・・





「で、なんで泣いたんだ?


何かあったんだろ?」





オトモダチのあんたに言えるような理由じゃない。





「オレさぁ、あかりのこと好きだし、


これからも今までみたいに


ノート見せてもらったり


バカなこと言いあいしたりしてーから


お前の言う通り勉強も頑張ったしさ、


良い友達だろ?オレ♪」





ほんっっっとにバカ・・・・・・・・・・・・!





あんただけだよ、そんな風に思ってんのは。





「オレ高校行ったら、部活楽しみにしてんだ♪


部活引退してから体がウズウズしてさぁ。


早く4月になんねーかなぁ♪」





4月・・・・かぁ。


隣を歩く雄輔をそっと見上げる。





「高校、一緒に行けたらいいなぁ。」


ボソッとつぶやくと


「ああそうだな。」


そう言って雄輔もあたしを見た。





高校に一緒に行けたら・・・・・・


こんな日がもう少し続くんだ・・・・





「高校でもテニスすんのか?」


雄輔に聞かれて


「分かんない。」


と答えると


「マネージャーやんねー?


高校って、マネージャーいるじゃん?」


って、言う。





マ・・・・・マネージャー?





あたしが?





・・・・・・・・・・・・・・・・


それ楽しそうかも・・・・





一人で高校生活に想いを馳せながら


笑顔が戻ったあたしを雄輔は


ほっとして眺めていた。





あたしは、泣いていたこともすっかり忘れ


雄輔と今までみたいに話しながら


気分がとても落ち着いてきた。










「やっと、いつものあかりに戻ったな。


じゃ、また明日な。」


いつしか家は目の前で


名残惜しく思いながらも


あたしは珍しく笑顔でただいまを言えた。





ほんと、久しぶりだな。


こんな気持ち。





もしかして雄輔欠乏症だったのかな・・・






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