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この先の結末  作者: みほ
15/84

「やっぱりあかりのノートはサイコーだ♪」





ここはあたしの部屋。





「雄ちゃん、久しぶりね。


ゆっくりしてってね。」


お母さんの歓迎ムードに


「は~い♪じゃ、遠慮なく。」


と、ちゃっかり乗ってる雄輔。





「ちょっとは遠慮しなさいよ。」


「まあまあ、おばさんもああ言ってることだし♪」


あたしの方見向きもせずに


必死でノート読んでる雄輔。





「取り合えず現状維持が目標だかんな。


時間もねーし。


マジで助かった・・・・」


ちらっと目をあげて


心底嬉しそうに笑う雄輔。





この笑顔に負けたあたし。





でも、言いたいことはちゃんと言っておこう。





「雄輔、ノートはちゃんと見せてあげる。


ただし、約束守ってくれたら。」


「オッケー。あかりとの約束なら


なんだって守ってやっから。」


余裕な顔して言った雄輔。





ふーん、言ったわね。





「男がやっぱ無理、とか言わないでよね。」


「あたりめーだろ。」


「じゃ、同じ高校に入ってね。」


「はぁ?」





一瞬雄輔の顔が固まった。


「無理とか言わないでよね。約束だかんね。」


・・・・・・・・・・・・





顔に無理と書いてある。


でもそれを言わせるわけにはいかない。


「あたしは雄輔と同じ高校に行きたいの。


でも、雄輔にレベルは合わせないから♪」





あたしの言葉に雄輔が固まりつつ


じーーーっとあたしの顔を見つめる。


あたしも目をそらさない。


ここでは負けるわけにいかないっしょ。





結構苦痛な時間。


ドキドキしてきたじゃない・・・・





と、その時、雄輔の視線がふっと下にそれた。


ため息とともに


「しゃーねーなぁ・・・・


お前、オレの成績知ってて言ってんのかよ・・・」


と、声が聞こえた。





それっきり雄輔は何も言わず


ノートを見つめていた。


そしてそんな雄輔を


あたしもなにも言わずに見つめていた。










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