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この先の結末  作者: みほ
13/84

「あかり~ぃ♪なぁ♪おい!」




あたしの周りをうろちょろしては


さっきから目を合わそうとする雄輔。




ノート貸さない宣言をしてから


雄輔はほんとにあたしからノートをもらえなくなって


しかも、


あたしの全知能と甘い想いをこめて作った


雄輔仕様のノートだった為に


とーーっても分かりやすくて


他の子のノートでは、


もはや物足りなくなったらしい。




あったりまえじゃん。


あかりさんをなめんじゃないわよ♪


そんなに簡単に落ちてたまるか。


あたしが一旦貸さないと言ったら


そう簡単に貸すわけないでしょ♪






なぜあたしがこんなにルンルンかと言えば・・・










実は、野球部にはある掟が存在した。


学力が前回のテストよりも


トータル30点以上落とすことがあれば


どうあがいてもレギュラー入りは出来ない。


と。




今まであたしのノートで


点数を稼いできた雄輔にとって


まさに死活問題。


レギュラー取れないなんてアイツにとっちゃ


屈辱以外の何物でもない。


そして・・・・・


雄輔が、そんなことは死んでも認められないってことを


あたしはよーーーく知っている。






間もなくテスト1週間前というこの時期に


あたしのノートがないとどうにもならないと


切羽詰まっていた。




「だったら授業中起きて授業聞いてればいいじゃん。」


「ンなこと無理ィ~


 いい加減機嫌直して貸せってば。」




あたし達の話を聞いていた一人の女の子が


「雄輔くん、あたしが貸してあげるよ♪


あかりのじゃなくてもいいでしょ?ほら。」




ほっぺをピンクに染めて


一大決心をして話しかけたんだろう。




なのに、雄輔の言葉でその顔は一気に青ざめた。




「余計なことすんじゃねーよ。


オレはあかりに言ってんの!


っつーか、あかりのじゃねーと役にたたねーんだよ!」




「そんな言い方しなくても・・・


中身は同じでしょうが!」


青い顔しながらも精一杯の言葉を返す。




でもね・・・残念ながら同じじゃないんだな・・・




「おんなじじゃねーよな。あかり。」


ニヤッと笑った雄輔。




もちろんです。




「何が違うのよ!


あたしの方が字も綺麗なのに!」




・・・・・悪かったわね・・・・




「ン~~~


強いていえば愛情?」




思わず噴き出しそうになったわよ。


雄輔のアホ!




ほら・・・みんな大騒ぎしてんじゃないの・・・


はぁ。







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