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翼よ、あれがパリの灯りだ  作者: 三重野 創


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遥かなる旅路

 メシヤたちは三重県立北伊勢高等学校みえけんりつきたいせこうとうがっこうに進学していた。

イスラエルからの留学生・裁紅谷さばくたに姉妹は、すぐメシヤと打ち解け、行動をともにするようになっていた。


「メシヤさま、ハイパーループでの世界留学、わたくしたちもおともしてよろしいのでしょうか?」

 裁紅谷姉妹の妹・レマが訊ねる。


「ああ、もちろんだよ! こっちからお願いしたいくらいだよ!」


「メシヤ~、おめでとウ! 前から海外に行きたいって言ってたもんネ!」

 裁紅谷姉妹の姉・エリがメシヤにわいわい言う。


「ありがとう! うん、学校とか店のことが気になるけど、鷹山さんのお願いとあっては断れないからね」

 鷹山とは、第99代内閣総理大臣・鷹山巌一郎たかやまげんいちろうのことである。

先の総選挙で未来党が政権与党となり、党首の鷹山が首班指名を受けた。


「まあ、学校のことはあまり考えなくてもいいぞ。世間的にはリモート授業も増えているわけだしな」

 十九川イエスがこう言うのは、この年、プロミネンスウイルス200(ツーオーオー)が蔓延し、世界は大混乱に陥っていたためである。


「それなんだけどさ。大陸間の移動が制限されるのかなと思いきや、むしろ積極的に移動してほしいみたいなんだよね。ハイパーループのテスト走行ではあるんだけどさ」


「プロミネンスが心配ではあるけれど、あたしたちのクラスは誰も感染してないわよね。北伊勢市も依然として感染者ゼロだし」

 マリアが現状を分析する。


「なにはともあれ、みんなと冒険できて楽しみだよ! まずは北伊勢駅から出発して、タタール海峡を踏破するぞ!」









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